荷物を保管したい時、あなたならどんな施設を利用するだろうか?
保管施設と言うとトランクルームやレンタル倉庫(貸倉庫)、もっと身近なところではコインロッカーあたりが思い浮かぶと思う。
今回はその中でもよく似たイメージのあるトランクルームとレンタル倉庫に注目してみたい。
異なっている点をチェックしていくので、選択で迷った時のヒントにしていただきたい。
トランクルームとの最大の違いとは何?
トランクルームとレンタル倉庫(貸倉庫)は、荷物を保管するという目的は一緒でも、厳密には違うと理解しておこう。
契約上の違いだが、トランクルームは寄託契約であるのに対し、レンタル倉庫は不動産賃貸借契約になる点である。
まずはトランクルームの寄託契約だが、これは荷物を預けて保管してもらう約束のことだ。
身近な例としては友達に預かってもらったり、駅などのコインロッカーに保管するのも同じである。
そして、お金を払って利用するトランクルームには”荷物に注意して預かる義務”があるのだ。
これを”善管注意義務(ぜんかんちゅういぎむ)”と呼んでおり、タダで預かる場合には適応されない。
対するレンタル倉庫は不動産賃貸借契約であり、荷物を”保管する場所を貸す”契約になる。
つまり荷物を管理するのは利用者ということになり、もし破損などがあった場合でも補償されないケースが少なくない。
したがって保管中は常に荷物の状態に気を付けて、問題が起こらないようにすることが大切になる。
荷物の保管という意味では同じように見えても、責任の面では大きな違いがある。
トランクルームとレンタル倉庫を比較
料金
トランクルームではサイズが豊富にそろっており、料金も予算に合わせやすいのが特長だ。
当然小さいスペースの方が安くて済むものの、どうしても割高になってしまう。
金額についてはトランクルーム利用料金の相場とは?比較して分かる金額と予算の目安も参考にしていただいたい。
レンタル倉庫だと1坪当たり5,000円程度から借りることができる。つまり1帖当たりで2,500円ほどになり、料金的にはとてもリーズナブルと言えそうだ。
ただし最低利用面積が決まっていたりするので、料金のチェックが必要になる。
広さ
トランクルームでもある程度の広さは確保できるので、あまり困ることは無いかもしれない。
しかし場合によってはトランクルームでは入りきらない可能性もある。そんな時にはレンタル倉庫が便利と言える。
レンタル倉庫であれば、家財道具が大きくても収納できるだけのスペースを確保しやすい。
また大型の施設を貸し出していることも珍しくなく、量が多い場合にも広さを気にせずに収納ができてしまう。
逆に小さなスペースを望んでいるのなら、トランクルームの方が選択肢が多いだろう。
ロッカーサイズから5帖以上まで豊富に揃っている。
保管環境
保管環境は荷物を傷めないためにも重要な項目になる。
ほんの数日であれば、さほど気にすることは無いかもしれないが、デリケートな荷物を長期保管する場合には気を付けるべきだ。
倉庫やトランクルームで問題になるのが、温度と湿度による影響である。
これを解決してくれるのが空調になるが、トランクルームには完備している施設が多くある。
しかしレンタル倉庫の場合、冷暖房を備えた施設は少ないと考えておいた方が良い。したがって保管中の荷物はしっかりと管理しておきたい。
セキュリティ
トランクルームでは施設への出入りも専用のカードキーであったり、暗証番号が設定さてれいることが多い。
したがって利用者以外の人が入るのは難しいと言える。
また内部も利用者ごとに間仕切りされており、個別に施錠されているのでセキュリティは高いと考えて良い。
レンタル倉庫の場合は、個別といってもスペースごとに区画分けされている程度であり、安全性では劣ってしまう。
ただし関係者以外の立ち入りが制限されていれば、安心であると判断しても良いだろう。
利便性
レンタル倉庫では利用時間に制限が設けられている場合があるが、トランクルームでは24時間利用可能な施設がとても多い。
すでに標準となりつつあるが、いつでも出し入れできる点がメリットだ。
急に入用になったり、時間がなくて出し入れができない場合には非常に便利である。
また市街地に設置されていることも多く、自宅の近くで見つけやすいと言える。
これが倉庫になると物流を考えて郊外にあるケースが多く、自宅から離れてしまうこともあるだろう。
そのためトランクルームよりは利便性で劣ると言える。同時に移動手段を確保できないと不便さを感じることになる。
サービス
小回りがきくのがトランクルームの強みとも言える。
例えば車の貸し出しオプションならば、運転免許さえあれば運搬手段は確保できる。
そしてお手伝いオプションならば車の運転だけにとどまらず運搬の手伝いもしてくれる。大きな荷物や重い荷物の場合には便利だ。
さらに、自宅までの集配型トランクルームを利用すれば、外出することなく荷物の出し入れができてしまう。
これらの提供されたサービスを有効に使えば、とても便利になるのは確かだ。
一方のレンタル倉庫では、ここまで細やかなサービスを提供しているところは、なかなか見つからない。
選ぶならレンタル倉庫?トランクルーム?
荷物を保管する施設はポイントを押さえて決めるようにしたい。
少なくとも料金、保管環境、利便性の3点は良く検討することをおすすめする。そうでないと後悔することがあるからだ。
まず料金は必要とする広さに対して、予算内に収まっていることが大切だ。
ここで無理をすると、借り続けることが困難になってしまうので、よく考えていただきたい。
次に保管環境だが、荷物を傷めないようにするためには気を付けてほしい。湿気が多くてカビが発生することは良くある話である。
一度傷んでしまうと、元に戻すのがとても困難になる。そのためデリケートな荷物では注意が必要だ。
そして利便性が良いことは、快適に使うために欠かすことができない。
何でもそうだが、使い辛いものは使いたくなくなる。せっかく借りたトランクルームもそうならないよう気を付けたい。
そして忘れないでいただきたいのが、どんな保管施設であっても、すべてに満足できるとは限らないということだ。
完璧を求め過ぎず”苦にならない内容”であることを選定条件としておこう。
その上で、あなたが納得できる施設を選び、上手に使っていただくことで必ず満足できるはずである。
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