洋服が多いと保管にも場所を取ってしまうことが多い。
せめてすぐに着ない服だけでも何とかしたいと思っていないだろうか?
そこで思いつくのがトランクルームだ。大きさも自由に選べるので、必要なスペースだけ借りることが可能である。
しかし「保管しても大丈夫なんだろうか?」といった心配をお持ちかもしれない。
この不安が解消すれば安心して利用することができる。それにはどうしたら良いかを考えてみたい。
目次
トランクルームでよく起こる3つの問題
洋服にカビが発生した
長期の保存でもっとも心配なのが”カビ”ではないだろうか。
カビにも種類が沢山あるが、衣類には黒カビや赤カビなどさまざまはカビが発生する。
発育する温度には5℃~35℃程度と幅があるが、温度25℃以上、湿度75%以上になると活発になる。梅雨時にカビの発生が多くなるのもこのためだ。
しかし実際には冬でも安心できないので十分に注意したい。
カビが生きるためには温度や湿度だけでなく酸素や栄養分も必要になるが、トランクルームの中には十分な酸素も栄養分もあるのだ。
ここであなたは「栄養分がどこにあるの?」と思ったかもしれない。
しかしカビは埃の中にある人間のフケ、ダニの糞や死骸といったもの以外に、木材などの建材、プラスチックでさえ栄養分としてしまうほど”たくましい”のである。
不快な臭いがする
臭いの原因はさまざまあるが、よくあるのがカビや雑菌といったものになる。
湿気であったり洗い残しの皮脂や雑菌の繁殖が原因で、長期保管の間に臭いを発生しててしまうケースがある。
いずれにしても決して良い香りとは言い難いものだ。
保管前の手入れや保管の状態が悪かったことにより発生する臭いは、決して防げないものではない。
正しいやり方を知って実行さえすれば予防することが可能なのだ。
心地良い香りは香りはリラックスさせたり幸せな気持ちにさせてくれる。その反対に悪臭は人を不快にさせてしまう。
確かに少しくらい臭っても命に関わることはないだろうが、やはり無臭に越したことはないと言える。
虫食いで穴が開いた
衣類の汚れが落ち切れていないと虫食いの原因になる。
害虫の種類としてはイガやコイガ、カツオブシムシといったものになるが、温度が15℃~25℃、湿度が60%程度あれば活発に活動する。
つまり、ある程度暖かくてジメジメした環境を好んでいる。
これらの害虫に食べられてしまうと、見事に穴が開いてしまうというわけだ。
害虫が服に付くきっかけは様々だが、外に干した洗濯ものから持ち込まれる場合も多い。
もちろん家の中にいることもあるので、こまめにブラッシングして落しておくことも有効だ。
また、ウールやシルク、カシミヤといった動物性繊維は好んで食べるので注意をしないといけない。
その次が麻や綿などの植物性繊維になる。本来は化学繊維に虫は付かないが、汚れがあると一緒に食べられてしまうことがある。
長期間保存するにあたって注意する点
長期間の保管となるとカビ、臭い、虫食いがどうしても気になってしまう。
これらを防ぐために、保管前にやっておくことがあるので必す実行したい。
何事もなってしまってからでは遅すぎるので、予防を第一に考えることが大切になる。
汚れは取り除いておく
保管前には必ず汚れを取り除いておく必要がある。
まず常識ではあるが清潔にしておきたい。できるならば、洗濯した後に時間が経っているものは、保管前にもう一度洗うくらいが良い。
特に夏場に着た服であったり着る機会が多かったすると、皮脂などの汚れが想像以上に残っていたりする。
その汚れを残したまま保管すると、臭いや黄ばみ、さらには虫食いになってしまう可能性がある。
保管前によく乾燥させる
衣類は良く乾燥させてから保管することが大切だ。
湿気をもったまま衣装ケースなどに入れてしまうと、カビや臭いが発生する原因となってしまう。
だがここで注意してほしいことがある。それは、いくらしっかりと乾燥させても、時間が立てば湿気を吸ってしまうという点だ。
なので乾燥後はなるべく早く片付けるようにしたい。昼間の晴れているタイミングでおこなうのが理想的である。
また、高温の乾燥機を使ったりアイロンをかけることで、熱によって害虫や卵を死滅させることが可能なので積極的に利用したい。
詰め込み過ぎはいけない
トランクルームに保管する場合、衣装ケースを使用することが多いかもしれない。
その場合、くれぐれも詰め込み過ぎには気を付けておきたい。
衣類どうしの間に隙間がないと防虫剤を使った際に、成分が届かなくなってしまう上、しわ、型崩れの原因にもなる。
あまりにも服が多いようであれば、この際に断捨離して整理するのも一つの方法だ。ほとんど着ない服があればいい機会かもしれない。
除湿剤や防虫剤を使う
衣類の保管には除湿剤や防虫剤を使うようにしよう。
トランクルームでは自宅と違い保管したままになることが多い。気が付いたらカビが発生していたり、虫にやられてしまったというケースもある。
防虫剤の臭いが気になるようであれば、ピレスロイド系を使うのが良いだろう。ナフタリンやパラジクロロベンゼンのような臭いはない。
また、どんな防虫剤であっても、必ず衣類の上に置いておくことだ。成分が効率よく全体に広がってくれる。
特に衣装ケースは外気を遮断できるので効果的と言えるが、使いすぎは人体への影響が心配なので適量にすること。
また防虫剤を混ぜて使用すると、溶けだしてシミをつくる原因にもなるので注意したい。
また衣類カバーは防虫、防カビ、防臭加工がされているものが望ましい。
洋服の収納にトランクルームは不向き?
洋服の収納にはどうしてもスペースが必要になる。備え付けのもので足りなければ、押し入れなども利用しているのではないだろうか。
それでも足りなければクローゼットや洋服ダンスを購入することになるのだが、場所を取るのが欠点でもある。
そこで思いつくのがトランクルームの利用だ。
トランクルームは使い方次第でとても便利に利用することができる。
ただし保管しっ放しにせずに、後々問題が起こらないような予防や対策をしておくのが常識であろう。
これはあなたの自宅であっても同じことで、必ず何らかの手入れをしたりサポートをおこなっているはずだ。
それを考えれば少しくらいの手間は当たり前のことではないだろうか。
トランクルームを利用するなら、屋外型よりは屋内型の方が明らかに有利だ。しかし、どんなタイプであっても完璧はない。
ただ少しの注意と行動さえあれば、洋服の保管も十分に可能と言える。