モデルガンの魅力は何と言っても本物に近いことではないだろうか。
エアガンと違って弾を撃つということはできないが、火薬を使うことでよりリアルな体験ができる。
トイガンとも呼ばれているものの”おもちゃ”の領域をはるかに超えている面白さがマニアを引き付ける魅力の一つである。
そんなモデルガンも使わない時には大切にしまっておく必要があるが、今回は保管方法と注意点についてご紹介していきたい。
モデルガンとエアガンの違いは?
モデルガン
モデルガンの外観は本物の銃に似せた作りになっており、観賞用としても楽しめる”模型”である。
弾を飛ばすことができないが、より実銃に近くなっているのが特徴だ。
弾の形をしたカートリッジに火薬を入れることで発火音がして、よりリアル感を味わうことができる。
さらに煙も出るため、火薬の匂いを直に感じられるのも魅力の一つではないだろうか。
オートマチックのモデルガンになると、打った際にブローバックしてカートリッジが飛び出すのも本物そっくりである。
この時に衝撃を感じることで、実際に撃っているような感覚を味わうことができる。
ガン(銃)の作りは実銃に近いが材質は異なっており、プラスチックや亜鉛合金製など様々だ。
プラスチック製のものの中には重量感を出すために、金属をまぜた”ヘビーウェイト樹脂”が使われていることもある。
もちろん本物ほどの強度はないので、取り扱いは丁寧にした方が良いと言える。
エアソフトガン
空気やガスの圧力を利用して弾を飛ばすのがエアソフトガン(通称エアガン)になる。
使う弾はBB弾と呼ばれるプラスチック製の弾を使用している。
観賞用というよりは、射撃することを楽しむ目的で作られているのがエアガンだ。
種類もいくつかあるが、ここではエアコッキングガン、電動ガン、ガスガンの3種類についてご説明しておこう。
エアコッキングガン
エアコッキングガンは主にピストルタイプになるが、圧縮空気をつかって弾を飛ばすものになる。
もちろんライフルタイプのものもあるが、構造が単純であり比較的低価格なのが特徴だ。
弾を飛ばすための圧縮空気は、内部にあるシリンダとピストンによって作り出される仕組みになっている。
弾を発射させる前にはスプルリングを縮める作業(コッキング)が必要になるが、これを手動で行うのがエアコッキングガンだ。
単純な構造であってもBB弾を50m近く弾を飛ばすことが可能で、射撃性能が良いので命中精度も高い。
電動ガン
コッキングガンでは手動でおこなっていたコッキング作業を、電気的におこなうのが電動ガンになる。
そのため銃にはバッテリーやモーター、ギヤといったものがが搭載されている。
モーターによってピストンが後退してバネが縮められる。そしてバネの力でピストンが押されて弾が発射されるという仕組みだ。
現在の電動ガンでは引きがねを引いて発射した際に、リコイルショックと呼ばれる反動が味わえるようになっている。
そのため撃っているといった感覚を体で実感することができる。
またハイサイクル構造になっているものが多く、1秒間に30発以上の連射も可能な高性能ぶりである。
ガスガン
ガスガンは弾を発射するのに、ガスの圧力を利用している。
そのため、エアコッキングガンのように毎回コッキングする必要もなく連射が可能である。
もちろんガスがなくなったり、少なくなると撃つことが困難になるという点は、電動ガンでバッテリーの残量が不足した場合と同じだ。
また気温によって影響を受けることがあり、低温時には思うように発射できないといったことが起こる短所がある。
ガスガンも構造の違いで”固定式ガスガン”と”ブローバックガスガン”で分かれている。
固定式ガスガンはスライドが動かないもので、ガスの消費が少ないメリットがあり、構造も簡単なのが特徴と言える。
その上、威力のある弾を発射することができ、命中率も高いといった長所がある。
ただしリボルバー(回転式)のガスガンと同様にリコイルショックはない。
一方のブローバックガスガンは銃のスライド部分を動かすブローバックといわれる充填動作をガスの圧力でおこなうものだ。
安全・安心を考えた保管方法とは?
置き方に注意する
モデルガンを保管する際には、無造作に箱に入れておかないようにしたい。
これは整理整頓という意味もあるが、他のガンと一緒にしておくと傷める原因になってしまうからだ。
したがって数が多い場合には、ラックを使ってきれいに並べて保管しておくのも一つの方法と言える。
こうしておけば実用性が良いだけでなく、ディスプレイとして見て楽しむこともできるので、その分だけ大切に扱うのではないだろうか。
この時、銃口は人のいる方向には向けておかないことが基本である。
保管の際は弾を抜いておくが、万が一のことがあると危険なため必ず守るようにしたい。
ラック以外の方法としてはガンケースに入れて保管しても良いだろう。ソフトケースとハードケースがあるので、好みや使い勝手を考えて選んでいただきたい。
長期保管するならば、ハードケースに入れて並べておけばスッキリと片付けられる。
カートリッジを抜く
カートリッジについては保管前に全部抜いておいた方が良いだろう。
オートマチックの場合、マガジン(弾倉)も抜いておいた方がモデルガンに負担かからないと言える。
リボルバー(回転式)の場合はどうかと言えば、オートマチック同様にカートリッジは抜いておくのが良い。
その理由は入れたままにしておくと、何かの拍子に発火したり暴発といった事態になりかねないからだ。
事故が起きたりケガをするのを防ぐには、安全性を考慮してできるだけのことをすべきである。
また、当たり前のことだがスライドやハンマーは戻した状態にしておいた方が、スプリングのへたりを気にしないで済むだろう。
保管環境を考える
モデルガンは”タフ”なイメージがあるかもしれないが、意外とデリケートな一面を持っている。
したがって湿気の多い場所での保管を避けるようにしたい。
湿度の高い場所ではカビが生えてしまったり、錆が発生する可能性があるためである。
モデルガンの内部でカビや錆が発生すると操作性が悪くなったり、きちんと機能しないといったことが起こる。
どうしても湿気が気になるようであれば、フタのついた箱に乾燥剤と一緒にいれておくと良いだろう。
また直射日光の当たる場所に置かないように注意していただきたい。
同時に温度が異常に高くなる場所も避けておいた方が無難である。暖房器具の近くは故障の原因になってしまうので要注意だ。
特にガスが残っていたりすると非常に危険でもあり、熱によるパーツの変形も心配である。
メインテナンスは欠かさずおこなう
モデルガンは発火させたらしっかりとメインテナンスをするように心がけよう。
使いっぱなしにしておくと不発になる可能性が高くなってしまう。
発火済みのカートリッジは洗浄が必要になるので、分解してきれいにする。
それには中性洗剤を使って浸け置き洗いをするが、一つひとつ洗うのは大変なので容器ごとシャカシャカ振ってきれいにすればOKだ。
同様にバレルとデトネータも洗剤をつけてブラシで洗った後、水洗いしてよく乾燥させる。
後はきれいな布で拭いたり、綿棒などを使って掃除すれば良いだろう。
リボルバーの場合は、シリンダーとバレル内を流水で水洗いしてから綿棒などできれいにする。
この際、他の部分に水が入らないようする。もし入ってしまった場合には分解しなくてはならないので注意してほしい。
洗浄が終わったら、最後に注油をして完了である。
オイルは専用オイルがおすすめであり、エンジンオイルや浸透性のあるスプレーオイルは使わないようにしたい。
モデルガンを傷める原因になるので気を付けていただきたい。
大切なモデルガンを長く使うには、より良い状態、より良い環境で保管するように心がけよう。
それにはメインテナンスを怠らないようにして、ていねいに扱うことが必要になる。
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