あなたも連帯保証人という言葉は聞いたことがあるのではないだろうか。
実際にお願いしたり、お願いされた経験があるかもしれないが、どんな役割をもっているかご存じだろうか?
何となく分かっているつもりでも、正しい理解がされていないことが多い。
そこで連帯保証人とは何か、そして役割や責任とは何か見ていきたい。
トランクルームを利用するにも必要になるケースがあるが、実際のところはどうなのかお伝えしていこう。
連帯保証人の役割はどんなもの?
保証人になったばかりに、借金を背負ってしまったというような話をよく聞くが、この保証人はどんな役割を担っているのだろうか?
そもそも保証人とは主債務者(お金を借りた本人)が返済できない時、代わりに返済をする人のことである。
これには保証人と連帯保証人の2種類があって、似ているようでも責任範囲が異なるので注意が必要していただきたい。
まず保証人の場合は、主債務者がお金を返せない場合のみ返済すれば良い。
これに対して、連帯保証人は主債務者に返済能力があったとしても、請求されたなら支払いの義務が生じるのだ。
もっとわかりやすくトランクルームに当てはめてみよう。
通常、トランクルームでは月々の利用料金は借主である利用者が支払っている。
仮にこの利用者が支払わない、あるいは支払えない状態になると、トランクルーム会社は保証人や連帯保証人に費用を請求してくる。
この時、保証人であれば代わりに支払うように請求されても断ることができる。ただし利用者に支払い能力がある場合に限られる。
ところが連帯保証人になると、トランクルーム会社から「代わりに家賃を払ってください」と言われれば、利用者の支払い能力に関係なく払わないといけない。
つまり利用者が滞納を続けるようなことがあると、代わりに家賃を払い続ける必要が出てくるというわけだ。
連帯保証人なしで起こる問題は?
連帯保証人がいないと月々の料金が支払われない可能性が出てくる。
たとえば利用者が病気になってしまったり、職を失うなどの理由により支払い能力がなくなることも考えられる。
あるいは支払いを拒むことがあるかもしれない。
その結果、利用料金の不払いが続くので強制的に解約されてしまうのだ。
さらに場合によっては荷物を処分されてしまうことさえある。
勝手に他人の荷物は処分できないと思われがちだが、トランクルーム会社は譲渡担保権(じょうとたんぽけん)を使うことができる。
簡単に言えば、お金が払われない場合に売却したり処分することが可能になる権利だ。
目安としては、料金の請求があってから3ヶ月を過ぎたら処分されてしまうと考えておきたい。
これらは利用者が受けるデメリットだが、一方のトランクルーム会社でも損害を被る可能性がゼロではない。
それは荷物を処分したからといって、未払い分の穴埋めになるとは限らないからだ。それどころか、廃棄費用が発生することさえある。
こう見てくると重要な連帯保証人だが、トランクルームの中には不要のところがあるのも事実だ。
ただ、その代わりに利用料金としては高目に設定されていたりする。
保証人を探すのはハードルが高い
連帯保証人をお願いするといっても、いざとなると大変かもしれない。
それには2つの大きな理由が考えられるからだ。
1つは相手に事情があり、引き受けてもらえない場合である。
連帯保証人となると自分の身近な人に頼んだりする場合が多い。両親や親族であったり会社の上司、友人といったところだろう。
しかし残念ながら断られることが少なくない。
その理由は高齢であるために金銭的に余裕がなかったり、借金を背負うことが怖いといったものである。
契約に際には印鑑証明が必要になったり書類に実印を押すこともあり、責任の重さを感じるのも当然かもしれない。
そしてもう1つは頼む側に要因がある場合である。
まず、あまり付き合いがない人に、いきなり連帯保証人になってくれとは頼みづらいものである。
たとえ親しい間柄でも迷惑をかけたくないと思えば遠慮してしまうこともあるだろう。
そんなときには保証会社を利用するのも一つの方法と言える。
ただしトランクルーム会社が承諾している必要があり、審査にしても細かい点までチェックされ厳しかったりする。
それに利用料金の何%かを保証料として請求されるので費用負担が大きくなる点がデメリットである。
トランクルームでも絶対に必要か?
トランクルームの場合は連帯保証人が必要な会社とそうでない会社に分かれている。
最近では不要としているトランクルームも多く、その代わりに保証会社の利用が前提になっていることがある。
利用者としては自分で探す手間が省けるので、借りやすくなっているとも言えそうだ。
ただし保証会社による審査があるため、場合によってはこれにパスできないといったことが起こる。
審査の基準は会社によって決まっており、過去に料金を滞納したことがあると難しいかもしれない。
また保証会社の審査の際に正直に話すのは良いが、収入源がなかったりすると支払い能力がないと判断されてしまうのだ。
トランクルームでは連帯保証人が絶対に必要というわけではない。
したがって、どうしても見つけられない場合や保証会社でも不安な場合には、多少料金が高目でも保証人が不要のトランクルームを検討してみよう。
ただし、無理をすると長く借りることが困難になるため、月々の支払をチェックしてから決めるようにしていただきたい。
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