日本におけるライターの歴史は古く、18世紀にはその原型となるものが発明されている。
それから200年以上の年月と共に、デザインや機能が進化して現在の形になっっているが、今では多くの種類があり選択肢も広がっている。
そんなライターをいくつも持っていたら、あなたはどのように保管するだろうか?
ここではライターを保管する際の注意点を中心にご紹介していきたい。
ライターにもさまざまな種類がある
オイルライター
オイルライターは専用のオイルを燃焼させるタイプのライターである。
フリントと呼ばれる発火石とヤスリを擦り合わせることで火花を出して、オイルに着火させる仕組みになっている。
特徴としては風に強くても比較的安定している点である。
シンプルな構造のためメインテナンスも簡単にできるメリットがある。
また多くのデザインのライターが販売されているので、コレクションとしての楽しみ方もできるのではないだろうか。
ガスライター
ガスライターはその名の通り、ガスを燃焼させるタイプのライターである。
燃料の主成分はブタンガスと言われるもので、LPガスの一種として分類されている。
構造としてはオイルライターと同じで、発火石とヤスリを擦った際に出る火花でガスに着火させる。
これはフリント式と呼ばれているものになるが、その他に高電圧を利用して火花を飛ばし着火する電子式もある。
ガスライターには使い捨てタイプとガスが終わっても充填できるタイプがあり、価格も100円程度のものから10万円以上の高級品まで販売されている。
USB電子ライター
USB電子ライターはガスもオイルも使わない電気だけを使ったライターで、燃料の補充が不要なのが特徴だ。
その名の通り電源はUSBで接続して充電されるタイプで使い方も簡単である。
最大の特徴は天気や環境に左右されずに、ほぼ確実に着火できる点ではないだろうか。
仕組みとしては2つのタイプがあり、まず1つ目はスパークさせる(火花を飛ばす)ことによって着火させるものになる。
そしてもう1つは電熱コイルに電気を流して高温に熱して火をつけるというものだ。
ターボライター
ターボライターはガスライターの一種で、内燃式ライターとも呼ばれている。
しかし通常のガスライターと最も違うのはその火力であり、燃焼筒というものが付いていることでバーナーのように強力なのだ。
その仕組みはガスと空気の混合気が燃焼筒で燃焼されることで、強い炎が勢いよく出るというものだ。
普通のライターではすぐに消えてしまうような風が吹いてしても消えにくいメリットがある。
着火方式はフリント式と電子式の両方があるが、どちらも火力が強いことに変わりはない。
ライターを保管する際に守るべき点
ガスやオイルの漏れに注意
ライターを保管するには、ガスやオイルが漏れないように注意する。
そうはいってもオイルの場合は通常の状態でも自然に揮発しているので、気化して充満すると何かのタイミングで発火することが考えられる。
特に冬場は静電気も起こりやすく、ストーブといった暖房器具も使っているので十分に気を付けたいところだ。
保管の際には万が一に備え不燃性のケースに入れておくと安心できる。
また、オイルの場合は汚れるだけでなく、皮膚に付くとかぶれるなどの炎症を起こす可能性がある。
もしオイルが皮膚に着いたりしたら、すぐに石鹸を使ってきれいに洗い流すようにしたい。
炎症が続いて快方に向かわないようであれば、医師の診察を受けることをおすすめする。
高温多湿の場所を避ける
ガスやオイルを使ったライターは高温になるところに置かないようにしたい。
オイルライターは比較的温度が高いとことでも問題ないが、ガスライターは50℃を超えるところに置かないようにする。
そうしないと爆発する可能性が高くなり危険である。
したがって台所などの火を使う場所や、暖房器具の近くでは取り扱いに十分注意していただきたい。
また湿気の多い場所に長い間置いたりすると、金属部分に錆が発生することもある。
錆びると見た目が悪いばかりでなく着火できなくなることも考えられ、とても使い勝手の悪いライターになってしまう。
見える部分なら研磨剤を使って落とすこともできるが、内部まで錆びてしまうときれいにするのが困難だ。
保管する時は必要に応じて除湿剤を使うなどの対応をした方が良いだろう。
直射日光に当てない
直射日光のあたる場所にライターを置くのは危険であり、絶対に避けたいところだ。
特にガスライターには注意が必要で、直射日光に当てるとライターが膨張して爆発する可能性がある。
自宅の窓の近くや車の中では気を付けて、うっかり長時間置かないようにする。
真夏には車内の温度が60℃を超えることも珍しくなく、ダッシュボードでは80℃以上の高温になることがある。
夏場でなくとも良く晴れた日には想像以上に温度が高くなるので要注意だ。
最悪の場合、火災だけでなくケガをしたり回りのものを破損する危険があることを忘れてはならない。
日常的にメインテナンスをしよう!
ライターを長く使うためにはメインテナンスが必要になることを再認識しておこう。
メインテナンスと言ってもオイルライターとガスライターの違いはあれど共通している部分もある。
まずは火口の周辺をきれいに掃除しておくことが大切だ。汚れやゴミが詰まってしまうと火がつきにくくなり炎が安定しない。
そのためブラシを使って取り除き、きれいに保っておきたいところだ。
次にフリントの点検と交換になるが、取り出して減り具合を確認する。もし減りが激しい場合には新しいものに交換しておこう。
あと、これはオイルライターの場合だけだが、ウィックと呼ばれる芯の調整をおこなうようにする。
焼け焦げて短くなっていたら、引き出して焼けた部分をカットしてしまおう。炎の大きさはウィックの長さできるので、この時に調整をしておくと良いだろう。
このようにメインテナンスと言ってもさほど大変なものはないので、面倒がらずにおこなってほしい。
大切に扱い、手入れの行き届いたものは結局のところ長持ちするのである。
ライターも正直なので、きちんとメインテナンスしておけば、きっとあなたの期待に応えてくれるに違いない。
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