一般にサックスと呼ばれているサクソフォンは、音楽の世界には欠かせない管楽器の一つだ。
表現力豊かな音色でクラシックだけでなく、ジャズ、ポップスなどジャンルを問わずに様々な音楽に使われている。
そんなサックスに魅せられて始めた人は多く、誰もが大切に使っているはずだ。
もちろん保管にも気を付けているだろうが、トランクルームを検討していたら、ここで再認識してみてはいかがだろうか?
サックスがデリケートというのは本当?
楽器はそれぞれ独特の音色をもっているため、保管が悪いと音が再現できなくなってしまう。
サックスは一般的にソプラノサックス、アルトサックス、テナーサックス、バリトンサックスといった4種類があるのはご存じの通りだ。
その他にも何種類かのサックスがあり、それぞれに音色が異なるほど繊細につくられている。
この音色を維持するためにはしっかりとした手入れや管理ができないと難しいため、そういう意味でもサックスはデリケートであると言える。
そんなサックスは使いっ放しは絶対にいけないのだ。つまり、きちんと手入れをして保管する必要がある。
だが、これを怠ると音程も狂ってしまうばかりか、あの素晴らしい音色が失われてしまい音楽を奏でることができない。
最悪の場合は音すら出ないといった状態になってしまうことも考えられる。
季節の変わり目や湿度の影響で音の変化を感じることもあるだろうが、そんなレベルの話ではないのだ。
サックスのあちこちが傷んでしまうので、取り扱いはあくまでも丁寧に、そして保管は慎重にしないといけない。
長く付き合っていくためには、絶対に守らなければならないことである。
保管時に必ずやっておく手入れと管理
必ず手入れをおこなう
当たり前のことだが、保管前には必ず手入れを実施したい。
内容としては普段されていることの延長になるが、長期間の保管となると特に念入りにおこなうようにする。
まずはネックとマウスピースをはずして、市販されているサックス用のクリーニングスワブを、本体の中で3~4往復ほど動かし水分を完全に取り除くようにする。
同様にネックとマウスピースもクリーニングスワブで水分を取る。スワブのサイズは少し小さ目のものでOKだ。
この時の注意点だが、強引に引き抜くと変形したりして傷めてしまうので、決して無理をしない程度でおこなう。
タンポ(パッド)の部分も、クリーニングペーパーをトーンホールとの間に挟み込んで水分を取るようにする
タンポが傷んでしまうと修理にもお金が掛かってしまうので、丁寧におこなうように心がけたい。
トーンホールもクルーナーを使えば簡単に掃除ができる。
あとは本体、ジョイント部をクロスで拭き取り、キイには必要に応じて給油しおくと安心だ。
ここまでが一通りの作業だが、自分でやりきれない場合は専門店のプロにお願いすれば完璧に仕上げてくれるだろう。
特に長期間の保管で不安な場合は、相談することをおすすめしたい。
最適な保管状態にする
メインテナンスが終わったら、いよいよ保管しておくのだがくれぐれも丁寧におこなってほしい。
ここできちんとやっておけば、次に開けるまで安心できるというものだ。
本体をしまうときは保護のため、必ずエンドキャップをつけるようにしたい。
リードもきちんとケースに入れておくことを忘れないこと。また、マウスピースもキャップの中に入れて保管する。
ここまでは普段の収納方法と同じかもしれない。
しかし長期のサックスの保管で最も気を付けたいのが湿気の問題である。
湿度が高いとカビが発生する確率が高くなる。そればかりか傷みの原因になってしまうため、できる限り安定した状態にしておきたい。
ケース内の湿度を約40%~60%に保つために、モイスレガートやドライキーパーの使用がおすすめだ。
これらは本体のみならず、タンポやリードの保護にも役立ってくれる上、音色を維持するためにも欠かすことができない。
ただ有効期限があるため、定期的な交換を忘れないようにしたい。
最適なトランクルームを選ぶ条件とは?
トランクルームに保管するといっても、どこでも良いわけではないのだ。
理想的なのが屋内型のトランクルームであり、空調を完備した施設になる。
サックスはデリケートであることはすでにお話しした通りで、保管環境の影響を受けやすい。
もし外気に近い環境であったなら、その影響で本来の状態を維持するのが困難になる。
最悪の場合、使えなくなってしまうことも考えられるが、そうなってしまってからでは手遅れなのだ。
人間であれば寒いときには暖房を入れて、暑いときには冷房が使える。しかし、サックスの場合はそうはいかない。
したがって出来るならば、常に温度や湿度が安定している環境で保管するのが望ましい。
確実にコントロールされた環境であれば安心して保管ができ、大好きなサックスとも長い付き合いができるのだ。
トランクルームを利用する際の参考にしていただきたい。
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