ブランデーと一口に言ってもコニャック、カルヴァドス、アルマニャックなど様々あるが、あなたのお気に入りはどれだろうか?
それぞれに独特の香りや味わいがあるので、好みも分れるところだ。
値段も2,000円~3,000円といった手ごろなものから、数十万円といった高価なものまで幅があり選択肢が広いのも特徴と言える。
今回はそんなブランデーを最後まで美味しく飲むための情報をお届けしていきたい。
ブランデーにも賞味期限はあるか?
ブランデーはお酒の種類としては蒸留酒に分類される。
アルコール度数も40度前後と高いため、雑菌が繁殖しにくいといった長所がある。
したがって腐るといったことがほとんどないので賞味期限は設けられていないので、保存状態さえ良ければ長期保存も可能とされている。
このことはお酒を長く楽しむには大きなプラスと言って良いだろう。
しかし現実には香りが逃げてしまったり、味わいが変わってしまうことがあるのも事実だ。
ブランデーはリンゴや洋ナシ、ブドウなどを原料に使っているため、あなたが思っている以上にデリケートである。
熟成の段階でもコニャック、カルヴァドス、アルマニャックといった三大ブランデーになると、必ずオーク樽を使用するというこだわりようだ。
こうして作られたブランデーだからこそ、個性的な香りや味わいを楽しめることができる。
長期保存が可能といっても開封後のブランデーでは、これらを維持するのがとても難しくなるので、保存方法には注意を払わなければならない。
味を損なわないで保管するには?
ブランデーは開封前と開封後では保存方法が若干異なるので注意しよう。
それぞれに最適な保存方法をしっかりと守って、最後まで美味しく飲んでいただきたい。
未開封の時の保存方法
未開封の状態であれば10年、20年と保存しておいても飲めるのである。
ただし、それには保存方法に注意が必要となるので正しくおこなっていただきたい。
- 直射日光を避ける
- 冷蔵庫に入れない
- 立てて保存する
まず環境だが、直射日光の当たる場所は絶対に避けなければならない。
日光によってブランデーの温度が高くなってしまうばかりか、紫外線が当たることで変質して味が変わってしまう可能性が高くなるのだ。
温度に関しては涼しいところが望ましいものの、冷蔵庫に入ても何のメリットも得られないので必要ない。
冷暗所で十分であり、光が当たったり暑いところを避けて保管すれば問題ない。
またブランデーは立てて保管しておくのが無難と言える。その理由はワインと同じように横にしておくと、コルクの臭いが移りやすいからだ。
コルクを乾燥させないためには横に寝かせて保管するのが有効だ。しかし、アルコール度数が高いため臭い移りしやすいので注意しよう。
開封した後の保存方法
開封後のブランデーでは、美味しさを維持できるのが半年~1年と言われているように非常に短くなってしまう。
そのため少しずつ長期間楽しみたいと思っているのなら気を付けたいところだ。
ではどのように保存するのが良いのだろうか?
- 栓はしっかり閉める
- 直射日光は避ける
- 冷蔵庫に入れない
- 立てて保存する
一度開封してしまうと空気に触れることにより、ブランデー特有の香りや味わいを失いやすくなる。そのためしっかりと栓をしておくようにしたい。
方法としてはパラフィルムを栓の上から巻いたり、コルクにシールテープを巻いてから栓をすると効果的だ。
そして冷蔵庫に入れる必要はない。食品からの臭い移りを防ぐ目的もあるが、あまり冷やしてしまうと飲んだ時の口当たりが変わってしまい、まろやかさが失われることになる。
保存する際は立てて置くことでコルク臭が付くのを防ぎ、空気に触れる面積を小さくして酸化を遅らせることができる。
美味しく飲める期間はどれくらい?
せっかく手に入れたブランデーはいつまでも美味しい状態で保存しておきたいと思うもの。
ではどれくらいの期間なら大丈夫と言えるだろうか?
すでにお伝えしたように、開封後であれば半年~1年というのが目安になるので、この間に飲み切ってしまうのが理想的だ。
この期間は絶対ではないが、一つの目安にしておこう。そして、これを過ぎなくとも徐々に香りや味わいが落ちていくと考えた方が無難だ。
間違っても良い方向に変化することはないものと考えておこう。
これは開封前のものでも同じで、ビンに入った状態ではそれ以上熟成することはない。
ブランデーは基本的に樽に入れておくことで熟成が進み、美味しさが増すものである。そのためビンに入れた状態で何十年とっておいても美味しくはならない。
では保存期間どうかとなるが、開封前で保存状態さえ良ければ10年、20年経っても飲むことができるだろう。
しかし、美味しさが増すことはまずないので期待をしてはいけない。
何十年物だからといって勿体がらずに、美味しい時期を逃さないうちに飲んでしまうことをおすすめしたい。
ブランデーを処分をする方法と注意点
酸化によって風味が失われてしまったり、コルク臭が気になってどうしても飲めないブランデーは処分することもあるだろう。
自宅では台所やトイレ、洗面所に流しても大丈夫である。ただし間違っても河川や地面には絶対に捨ててはいけない。
もし臭いが気になるようであれば、数回に分けたり、水を流しながらおこなうと良い。さらに気分が悪くならないように窓を開けるなど換気にも十分注意していただきたい。
残った空き瓶はあなたのお住まいの地区で決められた通り、資源ごみなどに分別して出せばOKである。
また、きちんと管理していて未開封ならば買取も可能なので問い合わせてみよう。
せっかく手元にあっても飲まないのであれば、ダメになる前に売ってしまった方が得策である。
その他にもフリーマーケットやオークションに出品したり、お金にはならないが友人や知人にあげたりもできる。
ブランデーには様々な種類があり手ごろな値段で手に入るので、昔ほどハードルは高くなくなった。
その結果、誰でも気軽に楽しめるようになってきたと言えるのではないだろうか。
しかし保存方法が悪いと本来の美味しさを楽しむことができない。そうならないためにも正しいやり方を守る必要があるのだ。
もしあなたがブランデーを美味しく飲みたければ、必ず実践していただきたい。
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