テニスの始まりは紀元前のエジプトと言われており、その歴史はとても古い。
11世紀~12世紀になると現在のテニスの原型ができ、日本には1800年代に伝わったとされている。
現在では日本だけでも数百万人が楽しんでいるスポーツでもあり、人気の高さを物語っている。
そんなテニスで必要になるのがラケットだが、手入れや保管はどうされているだろうか?
ここでは長く使っていただくために必要な知識と情報をご紹介したい。
硬式と軟式ではラケットが異なる
- フレーム
- ガット
- グリップ
- シャフト
- 打つ面
フレーム
まずフレームだが、基本的には硬式の方が重いと言える。
重さは軟式が200g~280g、硬式が300g程度となっている。
これは軟式ボールよりも硬式ボールの方が重いため、ラケットもそれに負けない重さが必要になるからである。
重いボールを軽いラケットで打っていても、十分にパワーを伝えることができないのだ。
ガット
ガットはテンションが軟式と硬式では異なっている。
軟式は柔らかく強度が18~35となっているが、硬式の場合はそれより硬く強度も40~70で調整されている。
その理由は使用するボールの違いに対応するためであり、耐久性や伸縮性にも大きな違いが見られる。
グリップ
グリップにも違いがあり、軟式テニスラケットは正八角形であるのに対し、硬式の場合は辺の長さが異なる少し変形した八角形となっている。
また軟式の場合にはソフトテニス連盟の公認マークである”STA”というマークが付いているが特徴だ。
このマークは重要で、付いてなければ公式戦で使用することはできない。
シャフト
シャフトについては軟式の場合、1本のものとと2本のものの2種類があり、使ったフィーリングも異なる。
特にダブルスでは前衛の人は2本タイプ、後衛の人は1本タイプが向いているとされているが絶対というではない。
実際に2本のタイプでも後衛用が販売された実績がある。
これに対して硬式になると、パワーに見合ったものとして2本のタイプしかないのが現状だ。
打つ面
打つ面は基本的に軟式が片面だけを使い、硬式になると両面を使っている。
ただしこれは打ち方の問題で、フォアハンドでもバックハンドでも同じ面で打つのが基本になっているだけのことである。
したがって、軟式でも硬式と同じように両面を使ってもルール上は何も問題ない。
ラケットのメインテナンスとは?
- ガット
- グリップ
- フレーム
- グロメット
ガット
ガットは定期的な交換を欠かすことができないので注意しよう。
利用しなかったからと言って、半年・1年と利用できるわけでないので、3ヶ月を目安に交換するようにしたい。
ガットは常に引っ張られているため、交換した瞬間から劣化が始まっていると思って良い。
交換しないままにしておくとコントロールが効かなくなったり、飛びが悪くなるといった症状が現れる。
グリップ
グリップの状態が悪いと、プレーに大きな影響を与えてしまうため、状態を見ながら交換することをおすすめしたい。
交換時期は使い方や練習量、そして汗のかき方によって変わってくる。
一つの目安として滑りやすくなった、剥がれてきた、あるいは汚れが目立ってきたら交換時期と考えて良いだろう。
少しでも良い状態を保ちたいのであれば、使用後はきれいに拭き取り清潔に保つように心がけたい。
この時にバットキャップの状態も一緒に確認して、ぐらつきがあったら修理しておこう。
フレーム
フレームはラケットの一番の基になる部分であるため異常があってはならない。
変形している、深い傷がある、ひびが入っているといった状態でないことをチェックしておこう。
使用後は必ず汚れをふき取るなどの手入れをおこない、この時に異常がないことを確認するように心がける。
もし問題を発見したらそのままにせず、早目にショップで修理をしてもらおう。こうしておくことで安心して使えるのだ。
グロメット
グロメットはフレーム保護のために欠かすことのできないパーツである。
ガットが切れたり、フレームに食い込むことを防いでくれる働きがあり、消耗部品と考えていただきたい。
頻繁に交換するものではないが、ガット交換の際にチェックしておくと安心だ。
もし摩耗が激しかったら一緒に交換してしまおう。
ラケットの保管方法と注意点は?
ラケットの保管方法は決して難しくないので確実におこなって欲しい。
保管前には必ずメインテナンスをおこない、汚れや異常のないことを確認しておくことが必要になる。
これを怠ってしまうと、傷みの原因になるばかりかプレーしにくいラケットになってしまうので気を付けたい。
保管するための環境として、直射日光が当たったり温度差の激しい場所は向いていないと言える。
そして高温多湿の場所も避けるようにしよう。
湿気が多いとガットを傷める可能性がある。最近のガットは強度もあり耐久性にも優れているとされるが絶対ではない。
また、高温になるとフレームが歪む原因にもなるので注意したい。
ラケットはそのままの状態で置いておくようなことはしないで、必ずバッグやケースに入れて保管する。
この際、湿気対策としてビニールに包んでおいたり、乾燥剤を一緒に入れるのも一つの方法でなので心配な場合には検討してみよう。
もちろん入れっ放しにしたりせずに、定期的に状態をチェックすることを忘れないでほしい。
最適なトランクルームの選び方
テニスラケットの保管場所として、最適のトランクルームはどうやって選べば良いのだろうか。
それには、いかに優しい環境を確保できるかを最優先に考えることだ。
つまりテニスラケットが苦手としている温度と湿度をコントロールしている施設がベストと言える。
つまり空調が完備されているトランクルームであれば、温度や湿度は安定している。
これが屋外型のコンテナタイプだと空調が完備されていないので、保管環境としては不十分ということになる。
それは外気の影響を受けやすいため、内部の環境が安定していないからだ。
エアコンも付いていないので、季節によっては厳しい状態になることも考えられる。
屋内型でも空調が換気程度しかしてされていない施設もあり、十分に注意しておかなくてはならない。
必ず温度と湿度がきちんとコントロールされていることを確認しておこう。
テニスラケットは屋外の砂のコートでも使うので、環境には強いと思われやすい。
しかし実際には置いているだけの状態でも、予想以上の負荷がかかっていたりするため気を付けないといけないのだ。
しっかりとメインテナンスをおこない、最適な環境の中で保管する。
こうしておくことで、ラケットも長期間の使用が可能になり長く楽しめるのだ。そのためにも大切に扱っていただきたい。
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