あなたは革製品をいくつお持ちだろうか?
革は鞄や靴、財布、そして服など多くに使用されており、商品としての魅力や価値を高めるポイントになっている。
しっかりした作りであれば、大切に使うことで10年以上使えることも珍しくない。
今回は、革製品の中でも代表的な財布や鞄の保管方法についてご紹介していくので、参考にしていただきたい。
革財布や革鞄に手入れが必要な理由
まず革財布や革鞄の手入れが必要な理由について考えてみたい。
革は丈夫で強いというイメージがあるが、その反面デリケートな一面があるのも事実だ。
もっとも影響を受けやすいのが湿度である。吸湿性があり水分を含むと劣化して強度が落ちたりする。
当然カビも発生しやすくなり、一度発生してしまうと完全に取り除くことがとても大変になってしまう。
日本は湿気の多い国であるため、この点は最も注意しなければならない。
もちろん雨で濡れたりしたら、しっかりと拭き取って乾かしておくのは当然のことである。
そうはいいながらも、実は適度な湿度も必要になるのも革の特徴なのだ。
乾燥し過ぎたままにしておくと、ひび割れが発生したり破れることがあるので、水分が不要というわけではない。
湿度の影響によって問題が発生しないように、日頃から何らかの手入れが必要になる。
そうしないと革製品の寿命は短くなってしまい、いくら高価なものを買っても長く使えないといったことが起こる。
革製品の保管方法と注意したい点
保管前に汚れをとる
革財布や革鞄は保管前に忘れずに手入れをすることが必要になる。
埃や汚れは柔らかい布を使って拭き取りをおこない、きれいな状態にしておくことが大切だ。
この時にブラシで細かなところまできれいにするが、必ず柔らかいものを使用して傷付けないように注意したい。
通常ならば保護クリームを塗ることで、保湿と汚れ落としの両方の効果が期待できる。
しかし、酷い汚れの場合には専用のクリーナーを使って落とし、そのあとに保護クリームを塗っておきたい。
また、塗り過ぎには十分に注意して、革に艶が出る程度に塗ってから乾拭きして仕上げると良いだろう。
毎日使うものであれば月に1~2回は手入れをおこない、時々しか使わないものは使用後に忘れずにおこなうようにする。
保管時は密閉しない
保管するときは密閉しないように注意していただきたい。
密閉しておけば埃が付かなくて良いと思われがちだが、湿気がこもってしまうため、カビが生えやすくなってしまう。
特にビニールには入れないように注意してほしい。
うっかり入れたままにしておくと、革が変質して傷みの原因となってしまう。
そうならないためにも、保管する際には通気性の良い不織布の袋に入れるか、包んだ状態で保管しよう。
また、定期的に虫干しをおこなうのも効果的と言える。
溜まっていた湿気を追い出して、カビの発生を防いだり虫食いの被害を防止する効果もある。
天気の良い日に、財布や鞄の口を開いた状態で陰干しをおこなっておけばOKだ。
たったこれだけのことでも、革製品を長持ちさせることができる。
型崩れを防止する
保管するときは型崩れを防止することを心がけよう。
特に鞄の場合、型崩れしてしまうとせっかくのデザインが台無しになってしまう。
やり方は中身をすべて出して、タオルや新聞紙を丸めて詰めて、つぶれないようにするだけなので簡単である。
新聞紙には、型崩れを防ぐと同時に害虫よけの効果もある。さらには湿気をとる働きもあるので大変便利なのだ。
ただし、色落ちの心配があるので、タオルや不織布に包んでおくと良いだろう。
型を整える際にはパンパンに詰め込まないように注意して、デザインが崩れない程度で十分である。
乾燥と虫食いに注意
革財布や革鞄は乾燥の状態と虫食いにも注意が必要になる。
被害を防止するためには定期的なチェックを怠らないようにしたい。
乾燥状態だが細かなヒビが入っていたら乾燥のし過ぎである。革用の保護クリームを塗ってケアしてあげよう。
保護クリームには革を柔らかくする効果もあるため、乾き過ぎて硬くなっていたときにも効果的である。
乾燥剤を使っている場合、使用量が多いと調整が必要になる場合があるので、量を減らすなどして様子を見よう。
また、防虫剤は基本的に使わない方が無難と言える。
理由は2つあり、”革に付くと変質”してしまうことや”匂い”の問題だ。
どうしても使いたい場合には、革に触れないようにする必要があり、一緒に包んだり袋には入れない方が良いだろう。
その点、新聞紙であればそんな心配もいらないので安心できそうだ。
匂いについては無臭タイプのものを使おう。もし革製品に匂いがつくと簡単には消えなかったりするので注意したい。
トランクルームを活用した保管方法
革財布や革鞄は事情によっては自宅で保管しない、あるいはできない場合があるだろう。
そういう時にはトランクルームの利用を検討するのも一つの方法である。
ではどんな施設を選べば良いかとなるが、屋内タイプで空調が完備されていれば安心できる。
革の弱点とも言える温度や湿度がコントローるされているため、カビや劣化といった問題がおこりにくく、比較的安定した保管が可能と言える。
もし、自宅でこの環境にしようと思ったらどうだろう。一年中エアコンをつけたままにしないといけないのだ。
ところがトランクルームであれば、そんな環境も簡単に手に入れられてしまう。
確かに革製品は経年変化することで、独特の風合いを出すのが特徴でもある。したがってあまり神経質になる必要はないかもしれない。
しかし、できるだけきれいに使いたいと思っている方も多い。
そんな時には環境の安定したトランクルームを検討しても良いのではないだろうか。それは自宅以外で最高の場所だからである。
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