あなたの周りでもざまざまな所で結露を見ることができる。
身近なところでは、冬場の窓ガラスや冷たいビールを注いだコップなどでよく起こっている。
ただ、トランクルームで結露が起こるのは好ましいことではなく、いろいろな問題を引き起こす原因となっている。
では、なぜ結露が起こるのか、荷物への影響や対策はどうする、そしてトランクルームに必要な環境について考えてみたい。
結露が起こる仕組みとは?
結露はどのようにして起こるのか、その仕組みについて見ていこう。
簡単に説明すると、空気中の水蒸気が冷やされて水滴となって付くのである。
水蒸気は空気の温度が高いほど多く含まれる性質がある。
しかし空気中に含まれる水蒸気の量には限界があり、これを飽和水蒸気量と呼んでいる。
空気中の水蒸気が飽和水蒸気量に達する温度が”露点”で、水滴ができ始める温度になる。
つまり、この温度よりも低いものに触れることで水滴となって付着して結露が起こるのだ。
少し難しくなってしまったが、結露とは湿気を多く含んだ空気が冷やされることによって水滴になる現象と理解しておけば良いだろう。
冬の暖かい部屋の空気には水蒸気がたくさん含まれており、冷たい窓ガラスによって冷やされ結露する。
また、真夏の湿気を含んだ空気も、冷たいビールが入ったグラスで冷やされることで水滴となって付着する。
その他にもメガネが曇ったり、ガラスにハーッと息を吹きかけた時に曇るのも全て結露なのだ。
荷物への影響と問題点は?
結露の影響は施設だけにとどまらず、荷物にまで害を及ぼすことがある。
結露が起こって壁や天井に水滴が付くと、それが下に落ちたり床を伝わって荷物を濡らことがなる。
濡れた荷物をそのままにしておくとカビが発生したり、臭いや故障などの原因にもなってしまう。
たとえ濡らさないまでも湿気がこもった状態が続くと、荷物が湿ってしまうため何らかの影響があると言える。
もし一度でもカビてしまうと取り除くのが困難になり、最悪の場合には”捨てる”ことにもなりかねない。
そうなってしまっては勿体ないばかりか、買い直すのに費用が掛かってしまうため利用者としては痛手である。
それを防ぐためには、何らかの対策を立ておきたいところだ。
しかし保管環境はトランクルーム会社から借りているものであり、勝手に手を加えることができない。
そこで利用者自身で対策をしないといけないのだが、その方法につては次で説明していこう。
結露対策と予防する方法
利用者がトランクルーム内の環境をコントロールするのは難しいことである。
温度を調整したり断熱材を入れるなど、施設に手を加えるのが効果的だが実際にはできないことだ。
そこで対策として考えられるのが次の3つの方法になる。
- 湿気をなるべく取り除いてやる
- 結露に備えて対策をする
- 施設そのものを選ぶ(限定する)
まず湿気をなるべく取り除く必要があるが、これは除湿剤を使うのが最も簡単だ。
収納スペースの大きさに合わせて利用して、定期的にチェックをおこない必要に応じて交換するようにする。
また荷物に個別に乾燥剤を入れておくのも効果的である。その際、なるべく密閉された状態で使用するのがポイントになる。
結露してしまった時の対策としては、事前に荷物の周りに空間をもうけておくと良いだろう。
床に直接置かないようスノコを敷いて、隙間を確保すれば空気が動いて湿気が溜まりにくい。
同様に壁との間も少しあけておくと、もし結露が起こった場合でも荷物が濡れるのを防ぐことができる。
利用するトランクルーム選びも重要になるので慎重に選ぼう。
トランクルームには屋内型と屋外コンテナタイプがあるが、理想的なのは屋内型の空調を完備しているタイプだ。
屋外コンテナタイプを選ぶ場合は天井や壁に結露が起こらないように、断熱材が入って内装が施されているものが良いだろう。
鉄板がむき出しになっていると、結露が起こりやすいので注意したい。
トランクルームに必要な条件
結露の起こらないトランクルームの条件とは何だろうか。
すでにお伝えした内容になるが、屋内型であれば空調付き、屋外コンテナタイプであれば断熱材+内装付きであることだ。
結露する可能性が低いので、これらを選んでおくのが正しい選択と言える。
屋内型で空調が備わっていれば、温度だけでなく湿度もコントロールされているので、保管スペースとしては最高の条件である。
したがって、可能な限りこのタイプを使うことをおすすめしたい。
また屋外コンテナタイプでも断熱材と内装があれば施設の結露は防げるはずだ。
しかし湿気という点では、どうしても外気に近くなってしまう。そのため長い間に湿気が細部に入り込み、カビや錆が発生する可能性はある。
その点を良く理解して、除湿剤や乾燥剤を利用するなどの対策をとっておきたい。
万が一のことを考えると、なるべく良い環境が無難である。とは言うものの、どちらにするか迷うことがあるかもしれない。
そんな時には自分で結露対策ができるか、そして湿気に強い荷物であるかどうかを考慮して決めてはいかがだろうか。
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