荷物を保管していると何らかのリスクがあるのは仕方のないことだ。
なぜなら完璧で完全な保管場所などは一般に存在しないからである。
あるとしても、費用負担が大きかったり特別な目的にための施設であるなど、誰もが使えるわけではない。
それを考えると、今のうちに保管トラブルが起きた場合のことを検討しておくのが無難と言えそうだ。
そこで、トラブルの内容や対処の仕方についてご紹介していきたい。
トランクルームの保管トラブルとは?
カビ・害虫
荷物の保管で最も問題が多いのがカビや虫食いといったものではないだろうか。
保管環境の悪化によって、カビや害虫にとって繁殖しやすい状態になってしまうことが多くある。
カビは温度や湿度、酸素、そして栄養分の4つの条件がそろうことで発生するが、特別な環境を必要としていない。
人間が生活している普通の状態で十分であり、埃や汚れさえ栄養分にして生きていける。
一方の害虫だが、高温多湿で暗い環境で発生しやすく、トランクルームも例外ではない。
特に掃除が行き届いていない場合は要注意と言える。
定期的に掃除をすることでダニやゴキブリだけでなく、虫食いの原因になるカツオブシムシなどが好む環境を避けたいものだ。
カビや害虫は一度発生してしまうと、荷物を傷めることにつながるので、未然に防ぐのが望ましい。
そのためには利用者としても対策をおこなっておくべきである。
劣化や損傷
保管環境による影響は、劣化や損傷といった問題を引き起こすことがある。
環境が悪いと鉄は錆が発生する、プラスチックやゴムはもろくなり、紙は黄色く変色したりして劣化する。
劣化の原因は材料そのものが、時間と共に変化するだけではない。環境による影響も加わって、より劣化しやすくなることがあるのだ。
もし環境に無関心でいると確実に荷物を傷めることになり、最後には使いものにならなくなってしまうだろう。
劣化が進んだものは取り扱いが難しくなり、ほんの少しのことでも損傷しやすい状態に変化する。
錆びた鉄は折れやすく、もろくなったプラスチックやゴムは割れたりちぎれたりする。そして黄色く変色した紙は破れやすくなる。
投げたり落とすといった乱暴な扱いをするとすぐに傷んでしまうため、注意しながら丁寧に扱わなくてはいけないのだ。
劣化が進んだものは、見た目以上に損傷しやすい状態になっているので注意が必要になる。
荷物の紛失
これは絶対に起こってはいけないことだが、荷物の紛失には十分に気を付けたい。
トランクルームにおいても紛失の可能性がないとは言い切れない。
特に共同で使うような施設の場合、盗難による紛失に注意を払っておくのは常識ではないだろうか。
他人のものを盗むのは悪いことである。しかし、泥棒をする人間がいるのも事実だ。
そして、泥棒を職業としている人間までいる。
被害に遭うのは金銭的な価値だけでなく、利用価値の高いものも狙われやすい。そのため、より安心なセキュリティが求められる。
それにはまず、トランクルーム会社が用意するセキュリティーが確かなものであることが重要になる。
さらに利用者は自分でも対策をおこない、より強化するように心がけたい。
大切な荷物を紛失させないためにも、妥協してはいけない大切なポイントである。
損害を受けてしまった時の対処方法
万が一にも損害を受けてしまった場合のことも考えておきたい。
そして、いざという時に慌てないようにしておくことをおすすめする。
まず荷物が傷んでしまった場合だが、最初におこなうのは使えるものと使えないものを分別することだ。
使えそうなものは手入れをするなどして再生を試みていただきたい。
第一、まだ使えるものを捨ててしまうのは実に勿体ない話である。
カビが生えていたら洗って落とせないか、損傷していたら修理して直せないかといった具合に検討してみよう。
その上で使えないものは捨てることを考えても全然遅くはない。
荷物の紛失の場合は責任の所在をはっきりさせよう。
利用者であるあなたに落ち度がないのであれば、トランクルーム会社が補償してくれるケースが多い。
ただし自然災害などの例外もあるので、補償範囲を確認しておくと良いだろう。
もし、あなたが個人で保険に加入していたら、保険金の請求手続きをおこなうことを忘れないようにする。
こんな時こそ保険の出番であるので、有効に活用していただきたい。
また、なぜこうなってしまったか原因を突き止めておくことも大切である。
そうすることによって対策も立てやすくなり、2度と同じようなことを繰り返さないための予防効果も期待できる。
保管環境を向上させる方法を考える
保管環境を向上させるにはトランクルーム会社で提供されている内容にプラスαをすることだ。
カビや害虫の場合、乾燥剤や除湿剤を利用したり、防虫剤の効果で被害を未然に防ぐようにする。
劣化や損傷を防ぐにはメインテナンスをきちんとおこなうことで、品質の低下を抑えることができる。
汚れを落としておくだけでなく、保護用のケミカル製品を利用するのも方法である。
盗難に対してもトランクルーム会社で用意される補償が十分でない場合、保険でカバーできるようなら加入を検討したい。
トランクルームは利用者であるあなたが施設に手を加えることはできない。
しかし、きちんと手入れをしたりケア用品を有効に活用することで、効果が発揮されることが多くある。
自分は借りる立場だからと言って受け身にならず、工夫と努力を加えることでとより安心して使うことができるのだ。
是非ともできるところから実行していただきたい。
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