自然災害はいつ起こるか分からないので常に注意を払っておきたい。
地震や台風などによる被害は、私たちの生活に大きな影響を及ぼすことも珍しくないのだ。
あなたは”もしも”の時に備えて、何か対策をしているだろうか?
いざという時に困らないように防災グッズを準備しておくことはとても大切である。
今回はその中でも特に重要な「水」について、どのようにしておくのがベストか見ていきたい。
水がいかに大切であるか再認識しよう
普段はあまり意識しないかもしれないが、水は生きていくために欠かせないものである。
そうはいっても現状は水道をひねれば水が出る、コンビニやスーパーに行けばおししい水が簡単に手に入る。
こんな環境が当たり前のようになっており、いかに恵まれているかということさえ忘れてしまっている。
毎日大量の水を何気に使っているが、感謝をしながら使っている人がどれ位いるのだろうか。
この機会に水がいかに大切なものであるかを再認識しておきたい。
人間は体の60%が水分といわれているが、このうちのわずか2%が失われただけでも脱水症状が起こるとされている。
さらに多くの水分が失われて8%に達すると呼吸困難になり、20%になると死亡してしまうのである。
特に災害時には大切な水が不足しやすいので、十分な水分の補給ができず体調を崩す人が少なくない。
普段は何気に飲んでいる水が生きるためにどれほど大切か、被害を受けてから気付いても遅いのだ。
”備えあれば憂いなし”ということわざもあるように、いざという時に困らないようにしておきたいものである。
非常用の水を保管する際の注意点とは?
保存する水の量
災害時の非常用の水はどれ位必要になるのだろうか?
最低でも3日分(1人1日3リットルが目安)は必要になると考えて準備しておきたい。
ではなぜ3日分なのかというと、決して適当に決めているわけではない。
実は災害が発生して72時間、つまり3日以内に被害者を救出することがとても重要になる。その理由は、これを境に生存率が激減してしまうからだ。
そのため、3日間は県や市町村といった関係機関でも、被害者の救出が最優先されることになる。
つまり人命救助が第一となり、その結果水などの物資が手に入りにくい状況になることが考えられる。
そうした場合、自前で準備ができていれば不安を軽減することができるだろう。
しかし、自然災害による被害がどの程度になるかは誰にも分からない。
大きな被害になるほど、それだけ支援物資が届くのが遅くなることも考えられる。したがって、可能であれば1週間分の水を確保しておくのが望ましい。
それに、こういった時の水はいくらあっても決して無駄にはならないはずだ。
使い方次第では自分たちだけでなく、多くの人を助けることもできる命の水にもなるだろう。
保存期間に注意
水を保管する場合、保存期間に注意したい。
それはどんな水かによって、保管できる期間が異なることだ。
まず水道水だが常温で2日~3日、冷蔵庫でも7日~10日程度しか保存できない。もし沸騰させてしまうと、塩素が減るのでさらに保存期間も短くなる。
市販されているペットボトルの水は、賞味期限があるので表示に従っていただきたい。
一般的にメーカーが製造している水は濾過と殺菌がおこなわれているので長持ちする。
フィルターを通すことで不純物を取り除き、オゾンや紫外線によって殺菌され、安全な飲料水となっている。
メーカーによっては加熱処理をおこなっているところもある。
また飲料水の加工処理技術の向上と共に、長期間保存ができる水も販売されている。
それが5年、10年といった期間でも保存ができるというものだ。中には15年も保存が可能な超長期保存水といったものまである。
もちろん価格の面で割高感はあるが、長年に渡って保存できることを考えれば納得できるのではないだろうか。
注意点として長期になるほどうっかり忘れやすいため、きちんと期限が分かるようにしておくことと、定期的に水の状態をチェックしたい。
もちろん期限になったら交換して入れ替えておこう。
保存場所は重要
保管場所はとても重要なので、どこでも良いというわけではない。
直射日光が当たったり高温になる場所は避けるようにしたい。
保管上の注意としてはこれだけであり、いたって簡単で何も難しいことはないのだが、問題は置き場所である。
自宅内に置くといっても、家族が多いと結構な量になってしまう。
基本的に家の中ならどこにでも置けそうに思えるが、実際に置くとなると場所の確保の方が大変かもしれない。
4人家族として考えると3ℓ(1人/1日)×4人×3日=36ℓが必要になり、2ℓのペットボトルにすると18本分である。
6本入りの段ボールで3箱だが、これを邪魔にならないように置くとなると限られてしまうかもしれない。
理想としては台所などの見える場所に置いて、いつでも水の状態や賞味期限を確認できるようにしておきたい。
どうしてもスッキリ片付けたいならクローゼットや押し入れでも良い。他の荷物をちょっと整理すれば入るのではないだろうか。
もし床下収納がある場合は利用するのも1つの方法である。
だが目が届かない場所だと、どうしても管理が疎かになる。いくら長期保存できる水であっても、時々はチェックした方が良いだろう。
トランクルームに保管する際のポイント
非常時の水を保管するのにトランクルームを利用するのも良いだろう。
すでに利用していて何かを保管している場合には、一緒に入れておいてもOKである。
あとは直射日光が当たらないようにすることと、内部があまり高温にならないように気をつければ大丈夫だ。
屋外型コンテナタイプを利用する場合は空調が完備されていない。
そのため外気の影響を受けやすいので、最低限換気のための通気口が設置されている方が望ましい。
保管場所としては屋外型で十分であるが、所在地にも気を付けた方が良いだろう。
自宅に近過ぎると同様の被害を受ける可能性がある。
そのため周辺の環境にも注意して、なるべく被害を受けにくい場所であったり、少し離れた場所を検討しておくのも良いだろう。
だからと言ってあまりにも遠い場所では不便を感じることになるので、負担にならない距離で選んでいただきたい。
毎月の費用は掛かるが、万が一のことを考えると対策の一つとして有効と言えそうだ。
自然災害に対して不安を抱いているのなら、早目に手を打っておくことをおすすめしたい。
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