トランクルーム市場が大きく変化したのは、1970年代のことである。
首都圏を中心として、倉庫会社などが積極的に展開を開始したのだ。
法的な整備もおこなわれ利用者が保護されると同時に、トランクルームサービスも徐々に拡大していった。
現在も着実に広がりを見せているが、今後はどのように様変わりしていくのだろうか。
トランクルーム市場の概要と、利用者が望む理想的な姿について見ていきたい。
トランクルームの現在の状況は?
トランクルームの現状はというと、まだまだ発展途中と言える。
物件の数は2000年代になってから2倍以上の増加を見せており、需要のほうも同様に増え続けている。
しかし普及率となるとアメリカやオーストラリア、イギリスには遠く及ばない。
アメリカは10世帯で1件の割合で利用され、世界でトップのトランクルーム先進国となっている。
年平均10%の伸びを示していることからも、いかに需要が高いかが分かる。
そんなトランクルームだが、さまざまな要素の変化が利用者を増すと言われている。
日本の場合はトランクルームの需要が急増中?利用者数の変化と施設の供給に不安は?でも解説しているが、次の4つが大きく関わっている。
それが「高齢化の影響」、「離婚の増加」、「住宅の狭小化」、「人口の変化」である。
時代の変化と共にこれらの要因が及ぼす影響は大きく、急激な需要の増加につながる可能性を秘めている。
今後10年、20年と経つうちに、今とは比べ物にならないほどのトランクルーム数が存在しているかもしれない。
これからのトランクルーム市場
これからのトランクルーム市場はもっと大きく成長していくと予想される。
現在、日本のトランクルームの環境は、時代の波に乗って大きく変化しようとしている。
その要因はすでに説明したように高齢化の影響、離婚の増加、住宅の狭小化、人口の変化の4つだ。
これらがトランクルーム市場の今後を左右すると言える。
トランクルームとは、倉庫会社が国土交通省の認定を受けて運営しているもので、屋内型を指すことが多い。
他にも屋外にコンテナを設置して収納スペースとして提供しているものや、不動産会社などが運営しているレンタル収納がある。
これらすべての収納スペースを含めると、500億円以上の売り上げに成長している。
しかしアメリカではすでに2兆円を超えており、10世帯に1件の割合で普及していることからも、日本との差は明らかだ。
ちなみに日本の場合は300世帯に1件の割合となっており、アメリカには遠く及ばない。
たが、今後は東京や大阪などといった大都市圏だけでなく、地方への拡大が予想されており、出店が加速されると見られている。
トランクルームに求める理想とは?
物件の選択肢が拡大
利用者にとっては物件が豊富に揃っていた方が便利である。
小さなロッカーサイズから、家財道具一式を置けるような広いものまで、今以上に選択肢に幅を持たせた方が選びやすいと言える。
利用者ごとに荷物の量や内容が異なるので、より自由に選べた方が利用しやすくなる。
サイズが合わなくてムダに大きな物件を借りても、空き空間にお金を払っているようでは実に勿体ない。
立地にしても自宅から近い、あるいは交通の便が良いほうが望ましい。
トランクルームまでの距離が離れていると、不便を感じたり行くこと自体が面倒になってしまうかもしれない。
足が遠のくと荷物の管理も雑になる。最悪の場合は入れっ放しといった事態になる可能性もあるのだ。
今後、物件の数やサイズの種類が増えて供給が充実してくれば、無理やムダが減って利用しやすい環境が整っていくことになる。
高品質なサービスの標準化
利用者にとって便利なトランクルームであることは理想だ。
顧客第一に考えたサービスが提供され、標準化が進むことで満足感を得ることができるようにになる。
例えば良質な保管環境はとても重要な条件の一つである。
室内型トランクルームで見られる空調設備の充実が標準化されたらどうだろう。
温度や湿度はもちろんのこと換気までしっかりとコントロールされた施設だ。
これにより、デリケートな荷物が収納可能になり、今まで空調がないために避けていた物でも保管ができてしまうのである。
標準化の最大の効果はサービスの品質が向上することであり、利用者にとってはこれ以上のメリットはない。
オプションの多様化
サービスの標準化と共にオプションの多様化も必要であろう。
例えばすべてが標準化されると、不要なサービスが出てくることがあるからだ。
利用しないサービスがあっても、はっきり言って邪魔になる。ならば、その分だけ料金を安くしてもらった方が得ではないか。
例えば荷物を運んでくれるサービスがあるが、あなたはどう思うだろうか?
毎回のように誰かの手伝いが必要とは限らない。しかし、どうしても手伝ってほしい場合には非常に便利なサービスでもある。
それにもかかわらず、このサービスを展開してる会社は多くない。しかしオプション設定されたらイザと言う時に役に立つはずだ。
このように、あると便利なオプションは数多く存在する。
リーズナブルな料金設定
今や絶対条件になっているのがお得な料金設定である。
リーズナブルの考え方は「理にかなっている」と解釈するのが正解であり、ただ単に「安い」という意味ではない。
確かに同じものであれば安いに越したことはない。
しかし価値があると認られたものは確実に受け入れられる。つまり満足が得られて初めて、お金が払われるのだ。
人はそれぞれ価値観や考え方が異なる。
したがって、誰もがお金を払いたいと思うような、価値のあるサービスの提供が重要になってくる。
トランクルーム会社によっては様々なオプションを用意してくれているが、今後はもっと増えることが考えられる。
あとは利用者であるあなたの使い方次第で大きく変わってくる。
気になるサービスがあったら、問い合わせてみてはいかがだろうか?
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