くつろぎの場には必ずと言って良いほど置かれているソファ。
その起源は中東のアラブ諸国にあると言われ、現在の基本形になったのは18世紀のフランスとされている。
昔は高級家具としてのイメージが強かったが、ポピュラーになった今では多くの方が使っている。
そんなソファも引っ越しや部屋替えなどでトランクルームに保管する場合があるが、どんな点に気を付けたら良いのだろうか?
トンラクルームでソファは保管できるか?
そもそもソファをトランクルームに保管はできるのだろうか?
広さの問題もあるが、保管環境も気になるところだ。
まず広さだが、通常は分解しないため、そのままの状態で置けるスペースが必要になる。
場所を取るからといって立てて保管したり、重ねて置くと傷む原因となるので注意したい。
そうなると最低でも大きさ分は確保しなければならないので、思った以上にかさばってしまう
ただ広さについては、面積さえ確保できればクリアできる問題でもあり、比較的解決しやすい。
問題なのは保管環境の方で、慎重に検討することをおすすめしたい。
最も重要なのは、いかにソファにとって良い環境で保管するかだ。
人間が住む環境=ソファにとって最適の環境ではないので、あくまでもソファを優先させなければならない。
そこでトランクルームの中で最も理想に近いタイプとなると、空調を完備した施設があげられる。
つまり空調完備+屋内タイプということになる。
屋外のコンテナでも決して保管できない訳でない。しかし外気に近い環境のため、保管が難しくなるのは承知しておいていただきたい。
乾燥剤や防虫剤の使用、メインテナンスの強化が必要になるだろう。
優先順位からしたら①空調付きの屋内型 > ②空調無しの屋内型 > ③屋外コンテナタイプといったところだ。
ソファの正しい保管方法と注意点とは?
保管前のクリーニング
保管前には掃除をしておくことが必要だ。
クリーニングとまでいかなくとも、最低限ソファに付いた皮脂汚れや汗、髪、埃といったものは取り除いておきたい。
そうでないとカビや害虫が発生する可能性が高くなってしまう。
衣替えのときに、洗濯やクリーニングをしてからしまっておくのと一緒で、ソファもできる限りきれいな状態にしておくのがベストだ。
きれいにした後は不織布カバーをするなどして保管するようにしよう。
特に長期間の保存を考えると、忘れずに実施しておきたい。
1.布製ソファ
掃除機やブラシ、粘着式クリーナーを使って、埃やお菓子の食べかすなどを取り除く。
この時、ブラシや掃除機で生地を傷めないように丁寧におこなうようにする。
そしてソファ全体に重曹をまいて一晩経ってから掃除機で吸い取れは臭いも消える。
もし、シミなどの汚れがあった場合は、布に中性洗剤を付けてきれいに拭いた後、水拭きをして良く乾燥させておく。
中途半端な乾燥だとカビの原因になるので要注意だ。
2. 本革ソファ
最初に掃除機を使って埃などを取り除いておく。
埃やゴミがきれいになったら、固く絞った布でソファ全体をふき取り、乾拭きもする。
汚れがひどいからといって、洗剤や漂白剤といったものは使ってはいけない。
次に革専用のクリーナーを使って汚れを落とす。
最後に、保護クリームを均一に塗って仕上げをおこなえば完了である。
3. 合皮ソファ
他の素材と同様に埃をとった後、水拭きと乾拭きをおこなう。
これだけできれいにならない場合には、合皮専用のクリーナーを使うが、汚れがひどい場合はメラミンスポンジや消毒用エタノールを使っても良いだろう。
ただし擦り過ぎないようにしないと、色落ちすることもあるので要注意だ。
重曹水(ぬるま湯100mlに重曹小さじ1杯を混ぜたもの)を付けて拭き取っても汚れは落ちるが、水拭きを忘ずにおこなっておく。
乾燥剤や防虫剤の使用
トランクルームに保管する際には乾燥剤や防虫剤を忘れないようにしたい。
エアコンが付いた空調完備の施設でも、絶対にカビや害虫が発生しないわけではないのだ。
例えどんなに良い環境でも、予防措置はとっておくのが正解と言えよう。
トランクルームのように人や荷物が頻繁に出入りする状況であれば尚更かもしれない。
また、空調なしの施設では温湿度の管理ができない。特に屋外コンテナの場合には、外気に近い状態での保管となるため注意したいところだ。
乾燥剤をつかう場合でも、ただ置いておけば良いとものではない。
詳細についてはトランクルームに除湿剤は不可欠?使って安心な保管環境と荷物の品質も読んでいただきたい。
使い方が悪いと効果がないばかりか、ソファを傷める原因にもなるのだ。
何事も問題が起きてからでは遅いので、予防をしておくことが最も大切になる。
保管中のメインテナンス
保管中のメインテナンスも状況によっては必要になる。
湿気の多い環境や季節であったり、空調のないトランクルームであれば尚更のことである。
荷物の入れ替えをするなど風通しをよくしてあげるのも効果的だ。
この時にソファの状態を見て、拭き取りをおこなったり保護クリームを塗ってあげると長持ちさせることができる。
また乾燥剤や防虫剤の交換時期も気を付けたい。
長期保管すると、ついうっかりして忘れてしまうことがあるので、交換予定時期をカレンダーなどに書き込んでおくと良いだろう。
他にもスケジュールアプリを使うなどして、効果を維持させるのも方法のひとつだ。
保管しっぱなしの状態にしておかないことが、メインテナンスの目的なので、面倒がらずに実施していただきたい。
ずっと使わないのなら処分も考えてみよう
もし今後も使う予定がないのであれば、処分を考えてみるのも良いだろう。
いくらメインテナンスをしていたとしても、何年も経てば劣化も進み傷みも生じる。
残念ながら、そうなってからでは”ゴミ”にしかならない。
だが今ならまだ利用価値もあり、使いたい人、欲しい人がいるかもしれない。
だったら使えなくなる前に、誰かに譲るなどした方がソファも生きた使い方ができるのではないだろうか。
売れそうであればオークションに出品するも良し、友人や知人に売却するのもOKである。
例えお金にならなくとも、ゴミとして廃棄するよりはましだろう。
粗大ゴミとして処理する場合はタダではなく費用が発生してしまう。決して何万円も取られるわけではないが勿体ない。
無理して手放すこともないが、トランクルームの肥やしとして無駄に場所を取るより良いかもしれない。
保管しておいて使うのか。それとも処分するのか。どちらを選んでも後悔しないようにじっくりと決めてほしいものだ。
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