床下収納は自宅において貴重な収納スペースと言える。
しかし、せっかくあってもフルに活用している方は少ないのが現実のようだ。それはメリットをよく理解していないからかもしれない。
ではそのメリットとは何だろうか?
また、同じ収納スペースでもトランクルームと比較した場合、どんな違いがあるかについても見ていきたい。
”物”を収納する目的は同じでもその内容は異なっているので、どんな利用の仕方をするのが良いか考えてみよう。
床下収納のメリット・デメリットとは?
メリット
床下収納の最大のメリットは、収納スペースが隠れているため、生活空間を狭くしないことである。
今まで空いていたスペースを有効利用することで、ムダに空間を占拠することもない。
そして中に入っている荷物が見えないばかりか、出っ張りがないので邪魔にならないで済むのも特徴だ。
さらにスライドタイプを使えば収納能力も大幅にアップして、固定式よりはるかに多くの量を収納することができる。
デメリット
反対にデメリットもあり、温度や湿度の管理ができない点があげられる。
どうしても季節や外気の影響を受けやすいため、保存できるものが限定されてしまい、保存するものによっては期間も短くなり傷みやすいものは入れられない。
また、必ずしも毎日開けるとは限らないので、ついうっかり入れっ放しにしてしまったということのないように注意したい。
フタが床面と同じ高さなので出し入れが大変になり、毎回しゃがみ込まないといけない。頻繁に出し入れする場合はで面倒に感じるかもしれない。
その他には微妙な段差が歩くときに気になったり、フタの部分がミシミシといった音がすることもある。
トランクルームと床下収納を比較した
サイズ
トランクルーム
トランクルームのサイズは豊富にそろっており、ロッカータイプ~10帖以上の大きなものまである
最も小さなロッカータイプでもみかん箱6個ほどな収納が可能で、350ℓ~400ℓ程の容量が確保できる。
10帖ともなれば約33,000ℓにもなるが想像できるだろうか。みかん箱にすると500箱近くも入ってしまうのだ。
したがってサイズ選びさえできてしまえば、小物一つから引っ越し荷物までほとんどすべてに対応ができてしまう。
床下収納
容量は制限されてしまうが、30ℓ~700ℓを超えるものまでさまざまな種類がある
大きさとしては40㎝~50㎝四方のものから畳1帖程度の大きさまでそろっている。
床下に設置するものだけに、部屋の一部の限定されてしまう。
また重量や強度に制限があるため、2階には設置ができないといったケースも見られる。
コスト
トランクルーム
当然ではあるが広くなるほど料金も高くなっている。
ただ、安い施設であれば1ヶ月あたり2,000円台から利用が可能となっておりリーズナブルな料金設定も見られる。
コストを抑えたければムダな空間をつくらないように注意して、必要なだけの広さで契約するのがポイントだ。
料金についてはトランクルーム利用料金の相場とは?比較して分かる金額と予算の目安も参考にしていただきたい。
床下収納
床下収納はタイプや容量によって異なるが、初期費用だけで済んでしまう。
ユニットそのものは1万円程度から売られているが設置には工賃が必要になる。取り付け費込みで少なくとも5万円~10万円の費用は見ておきたい。
もちろん大きくなるほど高額になってしまうため、サイズによってはこれ以上の出費になることもあり得る。
正確な金額が知りたい場合は、建築業者や工務店で見積もりすることをおすすめする。
保管環境
トランクルーム
トランクルームの場合、空調が完備されていれば温度と湿度が1年を通して安定している。
もちろんカビやすいものの保管に向いており、セキュリティーも2重になっているなど、安心できる施設が多い。
反対に空調なしの場合、季節による外気の影響を受けやすいためデリケートなものの保管は慎重におこなった方が無難だ。
ただ短期の保管であったり、カビ対策がしっかりできていれば十分利用できるだろう。
床下収納
床下収納内の環境は一切のコントロールが不可能である。
そのため温度も湿度もほぼ外気と同じ状態になってしまう。中には断熱材を使用している床下収納もあるが、温度や湿度を安定させるだけの機能はない。
したがって保管できるものは限定されてしまう。
基本的には保存期間が長いものになるが、食品を保管する場合は注意する必要があるので忘れないでいただきたい。
また、耐荷重が何キロあるかチェックしておかなくてはいけない。入るだけ入れてしまうと、破損につながる恐れがある。
使い勝手
トランクルーム
24時間利用できる施設はいつでも出し入れが自由なので、あなたの都合に合わせて利用できる。
また、たった一つの荷物からたくさんの荷物まで広くカバーできるのが強みでもある。
そのため季節の用品を入れたり、趣味のコレクションを飾る、長期出張や留学、引っ越しの際に荷物を丸ごと保管することも可能だ。
ただ、どうしても外出する形になるので、移動の手間がかかってしまうのが欠点でもある。
床下収納
自宅に備わっているので緊急の時でもOKである。
しかしその都度しゃがみ込んで出し入れをするのは大変であり、煩わしく感じることもあるだろう。
そして、フタを開けたりや中身を取り出す際に”重さ”を感じることもあるかもしれない。
したがって重いものの出し入れでは落とさないように注意が必要になり、収納ユニットへの負荷にも気を付けたいところだ。
また、使ってみると分かるが意外と多くの荷物が入る。予め入れるものを決めておくのが便利に使うコツではないだろうか。
トランクルームと床下収納は使い分ける
床下収納は利用範囲が限られてしまうのが残念な点でもある。
普段使わない非常食や調理器具、日用品 、ティッシュや洗剤、シャンプーなどの予備を入れたりするのに適している。
食品であれば保存食だけでなく、比較的日持ちする野菜類も保管できる。ジャガイモ、かぼちゃ、玉ねぎなどは意外と長持ちするものだ。
ただ、どうしても積み重ねやすいので、下の方にあるものはつい忘れたり傷んでしまうことがあるので注意したい。
それに対してトランクルームの場合は相当大きなものまで収納できる。
ただし食品類など規約で保管が禁止されているものがあるので注意が必要で、自宅の床下収納と違って何でも保管できるわけではない。
その代わりに荷物の量や大きさは、制限がないほどに自由で幅広く対応が可能だ。
このように床下収納とトランクルームではそれぞれの特徴があり、住み分けすることで便利に使えることが分かる。
もちろん共用できるところもあるが、それぞれのメリットをフルに活用して、使いこなしていただきたい。
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