羊毛フェルトの作品には、犬や猫といった動物からアニメのキャラクターなど、実に様々なものがある。
レベルが高く本物そっくりの出来栄えだと、思わず見入ってしまうほどだ。
そんな作品を維持するには日頃からの管理が欠かせないが、あなたはどのように保管されているだろうか?
もし誤った保管をしていると傷めてしまうため、この機会にチェックされることをおすすめしたい。
羊毛フェルトにおける注意点とは?
羊毛フェルトはきちんと管理しておかないと劣化の原因になり、きれいな状態を保つことが難しくなってしまう。
そのため基本を守って大切に保存するよう心掛けていただきたい。
湿気を避ける
羊毛は湿気を吸いやすいので、湿度の高い場所は避けるようにしたい。
湿気が多いとカビが生えたり、ダニや雑菌が繁殖しやすくなるので気を付けなければならない。
特に梅雨時はできるだけ風通しの良い場所に置くなどの注意が必要になる。
部屋を閉め切ったままにしないで、時々は換気をおこなうようにしたい。乾燥させるには良く晴れた日におこなうのが効果的だ。
湿気を吸った羊毛は固まってごわついたりすることがあるが、揉んで柔らかくしてあげれば元通りになる。
保管の際には除湿剤を使ったり、乾燥剤を一緒に入れておくのが良いだろう。
直射日光に当てない
直射日光に当てると劣化の原因になるので注意していただきたい。
紫外線が当たることによって色褪せてしまったり、黄ばんでしまうことがある。一度変色してしまうと元には戻らないので、置き場所は選ぶようにしたい。
また、部屋の照明から紫外線が出ていることがあるため、出しっぱなしにしないように気を付けよう。
蛍光灯はその代表的なものであり、太陽光よりもはるかに弱いとはいえ長時間に渡って光を受けるのは好ましいと言えない。
もし紫外線が当たる場合には光を遮るような容器に入れたり、カバーをして保護しておくと安心だ。
害虫を防ぐ
素材の性質上、虫食いの被害を受けやすいので、対策をしておく必要がある。
イガやカツオブシムシといった害虫によって、食べられてしまうとせっかくの作品も台無しになってしまう。
これを防ぐには防虫剤を使うのがもっとも効果的である。
それと同時にダニにも気を付けていただきたい。
ダニは湿気を好むので、なるべく湿度の低い場所で保管したり、部屋の湿度を下げてやるようにしよう。
箱などに保管しておく場合には、防虫剤だけでなく除湿剤を一緒に入れておくと良い。
おすすめしたい保管方法とは?
羊毛フェルトを保管する方法についてご紹介していきたい。
まずは素材は羊毛のため、湿気を吸いやすくカビは生えたり害虫が付いたりすることはすでにお伝えした通りだ。
そこで防虫剤や除湿剤が効果を発揮してくれるわけだが、より確実にするためにはもう一工夫してみよう。
素材の羊毛はチャック付きの袋や、タッパー等の密閉できる容器での保管がおすすめだ。
もちろん保管の際には種類ごとに分けて入れておくのが基本である。
作品の保管にはケースを使うことによって、外部と遮断できるため理想的で安心できる方法と言えるだろう。
こうすることによって大切な作品が傷むリスクを減らすことができる。
ただ残念なことに防虫剤や除湿剤、乾燥剤の効果は永遠に続くわけではないので、定期的に交換する必要がある。
安心しきって忘れてしまわないよう、交換した日を書いたシールを貼っておいたり、カレンダーに書き込んでおくと良い。
羊毛フェルトは作品もデリケート
羊毛はデリケートな面があるが、羊毛フェルトの作品も同じと考えておくべきである。
あまり神経質になり過ぎると、保管しておくのが面倒に思えてしまっていけないが、基本的なことは羊毛と同じくきちんと守るようにしていただきたい。
特に紫外線に弱いことはすでにお伝えした通りで、作品に当てないように注意したい。
蛍光灯の紫外線は太陽光の1/1000と言われるほど弱くても、長期間でみれば劣化させる原因にならないとも限らない。
そこで考えられるのが紫外線をカットすることだが、作品を入れるケースに紫外線カットのフィルムを貼るのも一つの方法だ。
また、室内照明を紫外線の出ないLEDランプにするといったことも有効である。
同様に湿気や害虫の問題にしても、しっかりと対策を講じておけば心配いらないはずだ。
羊毛フェルトの作品をいつまでも大切にしたいのであれば、素材の羊毛と同じく保管方法もきちんとしておくのが良いだろう。
そして確実に実行することで、良好な状態を長く保つことが可能になるのである。
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