あなたはキャンプで使う寝袋(シュラフ)をどのように収納されているだろうか?
片付けの際に手間取ったり、面倒に思った経験をお持ちかもしれない。
その他にも保管方法やメインテナンスをどうしたら良いか疑問に思うことはよくあることだ。
そこでお役に立てる情報をお届けしていくので、是非とも参考にしていただきたい。
収納する前にすべきことは?
使った寝袋(シュラフ)はすぐに片付けたいところだが、実はやっておかなくてはいかないことがある。
それはたった一つ、きちんと干して乾燥させることである。
とても簡単なことだけに、うっかりしやすいので気を付けたい。
干す理由は寝ている間に汗をかいて湿気がこもっているからだ。この湿気を取っておかないとカビや臭いの原因になってしまう。
本来なら袋に入れる前にキャンプ場でしっかりと干したいものである。
しかしどうしても時間がなかったり、雨が降ってしまった場合には、自宅に帰って来てからすぐに干せば問題ないだろう。
ただし、くれぐれも何日も放っておくことのないように注意したい。
当然ながらできるだけ早く干した方が良いので、連泊して使用する場合には気を付けたいところだ。
湿気を持った寝袋は保温力が低下しているため、思いのほか寒さを感じたりする。
特に冬場では寒くてよく眠れないといったことのないように、しっかりと乾燥させることが大切だ。
ただ、乾燥させるといっても天日干しする必要はなく、風通しの良い場所で陰干しをおこない、しっかりと水分を取り除いてあげよう。
日光に当てる場合には短時間で済ませて、色褪せや劣化が起こらないようにする。
もし汚れが付いていたら、濡らしたタオルなどにぬるま湯を含ませて軽く絞ってから、叩くようにして落としてあげよう。
その後で乾いたタオルなどで、できるだけしっかりと水分を取り、陰干しをおこなえば良い。
干す際にファスナーは全開の状態にしておき、できるだけ広げておこなうのがポイントである。
寝袋を簡単に収納する方法とは?
中身がダウンの場合
ダウンの寝袋(シュラフ)はデリケートで収納方法にも注意が必要と思われがちだが、実際には非常に楽である。
やり方はいたって簡単で、袋に詰め込んでいくだけである。
つまりたたむ必要は一切なく、足側から収納袋に入れてしまえばOKだ。
ダウンの場合はたくさんの空気を含んでいるため、きれいにたたむのは意外と大変なのだ。
そのため、この入れ方が最も楽で効率的と言える。
少し雑に思われるかもしれないが、この方が偏ったりせず変なクセが付く心配がないのでおすすめしたい。
中身が化繊の場合
化繊の場合には折りたたんで入れることをおすすめする。
まずは縦長に半分に折って幅を狭くする。それを半分の長さに2つ折りしてから、丸めていこう。
端から空気を出しながら丸めていけば比較的簡単にできる。
たたまずに詰めてしまうと中身を傷める原因になるので、ここは面倒くさがらずにたたむようにする。
丸めたら収納袋に入れるのだが、意外ときつくてパンパンになるが、あまり神経質にならなくても大丈夫である。
ここは頑張って入れてもらうしかないが、どうしても入れ辛くて時間が掛かりストレスを感じるようならば、コンプレッションバッグを使う方法もある。
ただし利用は短期間にとどめておきたい。そうしないと圧縮されたままで、本来の性能が発揮されなくなる可能性があるからだ。
保温力の低下や型崩れ、あるいは傷みが発生すると使い心地まで悪くなるので注意していただきたい。
あくまでもキャンプ中だけの使用に限定した方が良いだろう。
寝袋・シュラフのメインテナンス
寝袋(シュラフ)も長期間使っていると、メインテナンスが必要になる。
その主なものが汚れを落とすことと乾燥させることの2つである。
汚れを落とす場合にも拭き取りと洗濯の2通りがあるが、それぞれの方法についてご紹介していこう。
拭き取りで汚れを落とす
汚れがあまり酷くない場合には、拭き取りをおこなってきれいにする。
すでにご紹介しようにタオルなどの布にぬるま湯を含ませてから軽くしぼり、汚れている部分を叩くように拭き取ってあげよう。
汚れが落ちたら乾いたタオルなどを使って、叩きながら水分を取っていこう。
後は風通しの良い日陰を選んでしっかりと乾燥させれば完了である。物干しざおやスノコの上で広げれば良く乾かすことができる。
洗濯して汚れを落とす
汚れが目立つ場合や臭いが気になる時は洗うのが最も手っ取り早い。
一般的に30泊~50泊程度が洗濯の目安とされているが、洗うには注意したい点があるので覚えておこう。
それは自宅で洗えるのか、それともクリーニングしないといけないかである。
自宅で洗える場合でも洗濯機を使えるものと手洗いになるものがあるので気を付けよう。
手洗いで洗濯する
手洗いするにはバスタブや大き目のたらいに水を入れ、ダウンの場合はダウン専用洗剤、化繊の場合には中性洗剤を入れて洗濯液をつくる。
良く溶かしたらジッパーを閉じて寝袋を浸け、踏み洗いや押し洗いをして中の汚れもしっかり落とそう。
すすぎは洗剤が完全になくなり、泡が出なくなるまで3回~4回おこなう。
きれいになったら押すように水分を取る。きつく絞ると傷んでしまうので、決しておこなってはいけない。
ジッパーを開けたら裏返し、偏りがないように叩きながら全体を整えてから陰干しをする。
完全に乾くまでには数日かかることもあるので、じっくりとおこなおう。
洗濯機で洗濯する
洗濯機で寝袋を洗う場合、ダウンは傷める可能性が高いので避けるようにした方が無難である。
ジッパーは完全に閉じて、傷めないように洗おう。
洗濯機に水が溜まったら洗剤を投入するが、化繊の場合には中性洗剤を使うこと。
あとは洗濯表示に従ってすすぎと脱水をおこない、脱水の際は偏よらないように広げておくのが傷みも少なくて良い。
洗濯が終わったら手洗いの場合と同様にジッパーを開けて裏返し、形を整えてから陰干しすればOKだ。
もちろん表もしっかりと乾燥させるようにする。
保管中に注意すべき点とは?
寝袋(シュラフ)を保管する際の注意点について見ていこう。
特にシーズンオフは保管しっ放しになってしまうことが多く、問題が起こりやすいので気を付けていただきたい。
きちんと管理しないと湿気によってカビが発生したり、場合によってはダニの住処になってしまうかもしれない。
これを防ぐにはしっかりと乾燥させることと清潔に保っておくことが重要だ。
そのためにも、できることなら洗濯やクリーニングをおこなってから収納しておくと安心できる。
押し入れなどで室内保管するのが基本だが、その際に湿気対策として除湿剤を使うようにすると良いだろう。害虫が心配なら防虫剤も検討してみよう。
定期的に虫干しをおこなうのも効果的なので、良く晴れた日を選んで風を当てて乾燥させる。特に使用前にはやっておきたい。
また、保管する際に付属の保管袋に詰め込んだままにしていたりしないだろうか?
もうしそうなら、すぐに取り出して大き目のゆったりとした袋に入れ替えておきたい。
その際に、通気性の良いコットンやメッシュ素材を選び、除湿剤と併用すれば湿気も溜まりにくい。
他にも長期間保管用のストリージバッグを使うのも一つの方法である。
それでも心配な場合には、大き目のビニール袋に乾燥剤と一緒に入れて、口をしっかりと縛って湿気をシャットアウトしてしまおう。
ぎゅうぎゅう詰めのままにしておくと偏ったり潰れてしまうため、傷んだり使い心地が悪くなってしまう。
寝袋はキャンプで快適な夜を過ごすため大切なアイテムである。
それだけに収納や保管には十分に気を付けて、長く使っていただきたい。
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