園芸やガーデニングをしようとすると、様々な用品や道具が必要になる。
その中でも植物の成長に大きく影響するのが”土”である。
しかし土作りは難しいということで、実際には簡単に使える培養土を利用することが多いのではないだろうか。
今回はその培養土で注意しなければならない点や、保管方法などについてご紹介していこう。
培養土にも使用期限はあるのか?
私たちが日頃から使っているものの中には使用期限があったりするが、培養土についてはどうだろうか?
培養土が入っている袋を見ていただくと分かる通り、使用期限の表示はされていないはずだ。
表示があっても製造年月日くらいで、使用期限については知らされていない。
表示がないということは無期限に使えると思うかもしれないが、実際にはそうではないので注意したい。
いつまでなら使えるといった保証はないと考えておこう。なぜなら、保管状態によっても品質に大きな差が生じるからだ。
きちんとした管理ができていることを前提にすれば、1年前のものであっても使えるケースは決して珍しくない。
絶対ではないが、未開封であって直射日光や雨風にさらされていない培養土であれば、大きな影響は受けていないと考えて良いだろう。
ただし、理想とすればなるべく早く使ったほうが、花や野菜の成長を妨げたり害を与える可能性が少ないと言える。
培養土を購入の際は必要な量をチェックしておき、翌シーズンに持ち越さないようにしたいところだ。
仮に残ってしまっても最小限にとどめるように心がけておきたい。
培養土の保管で気を付けることは?
植物を育てる上で培養土は重要なポジションにあると言っても良いだろう。
それだけに保管には注意を払い、良好な状態を保つようにすることが大切になってくる。
保管する際に気を付けることは次のような点である。
- 雨ざらしにしない
- 直射日光に当てない
- 高温を避ける
これらをしっかりと守っていれば良い状態を保つことができるので、保管場所と環境は選ぶようにしたい。
だからといってあまり神経質にならなくても大丈夫である。
通常は物置などに入れておくだけで十分だが、無理な場合にはせめて軒下に置くといった注意も必要だろう。
ただ、どんなに気を付けて保管しても白いカビが生えてしまう場合がある。
普通に考えればカビが生えてしまったものは使えないとなるのだが、培養土の白カビは心配することはない。
植物の成長に必要な有機物が豊富にあり、生きた土である証拠と言える。
もちろん捨てる必要はなく、ほんの少しの手間をかけるだけで使えるのだ。
ではどうしたら良いかということになるが、シートなどの上に広げて日光を当て、良くほぐしながら混ぜ込んでしまえばOKである。
ただし完全に乾燥させてはいけない。湿気がなくなってしまうと吸水性が悪くなる可能性があり、いくら水をかけても吸わなくなってしまうからだ。
余ってしまった場合の保管方法
培養土を買っても予定してたほど使い切れなくて余ってしまうこともあるだろう。
わずかであれば何とか使い切ることもできるかもしれないが、大量に残った場合はそうもいかない。そうかといって捨ててしまうのは勿体ない話である。
そこでどうやって保管すれば良いかご紹介していこう。
まずは、袋の口をしっかりと閉めておくことがポイントになる。密閉できる容器に入れればより安心である。
口が開いているとそこにアブラムシやコバエなどの虫が寄ってきたり、卵を産み付けることがあるので要注意だ。
虫が湧いてしまった培養土は使えないので処分も考えなくてはいけない。しかし中には自治体で簡単に引き取ってくれない場合もある。
したがって購入の際には前もってその辺りも確認しておくようにしたい。
後は基本的には未開封の培養土と同じで、雨、直射日光、高温を避けての保管を心がける。そして、できるだけ早いタイミングで使い切ってしまうことが必要になる。
消毒や肥料の追加も必要になる?
培養土は新しいものであれば買ったらすぐ使えるのでとても便利である。
しかし長く使った土はそのまま使い続けることができないため、状況に応じて再生させる作業が必要になってくる。
それが消毒であったり肥料の追加といったものになる。
ではどんな状態の時におこなうかというと、病害虫が発生したときはもちろんだが、何回も使って育ちにくくなった場合に効果がある。
まず消毒には様々な方法があるが、なるべく簡単にできる方法をご紹介しておこう。
消毒をおこなう前にはゴミや根といったものを取り除いてからにする。
最も簡単なのが太陽の熱によるものになるが、やり方は黒いビニール袋に湿らせた土を入れて、それに直射日光を当てるだけである。
高温にする必要があるので、夏場のカンカン照りの時が良いだろう。時々袋をひっくり返しながら1週間程度おこなうが、完全に乾燥させてはいけない。
その他には熱湯をかける方法もある。ただし、やけどをしないように気を付けていただきたい。
プランターに土を入れて、その上から沸騰したお湯をひたひたになるまでかけて、冷めるまで待つというやり方だ。
その後、排水してから掻き混ぜながら日光を当てて乾燥させる。ふんわりした感じになったら完了である。
くれぐれもカラカラになるまで乾燥させないように注意したい。しっとりとしているくらいで丁度良い。
消毒が終わったら腐葉土やたい肥といった有機物を土の半分ほどの量を入れて良く混ぜ合わせておく。
有機物の代わりにリサイクル材(土壌改良剤)を入れても再生の効果がある。
仕上げに緩効性肥料(遅効性肥料)を加えて掻き混ぜておくことで、養分の不足を解消できるので忘れないようにしたい。
植物が育ち花を咲かせたり実を付けるのは当たり前のことではなく、良い土が必要になることを忘れないでいただきたい。
そのためにも培養土の管理はしっかりとおこない、有効に活用したいものである。
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