家庭用の電気冷蔵庫が販売されたのは1918年のことで、今から100年以上も前にさかのぼる。
当時は非常に高価で簡単には買えなかったが、現在では当たり前のように使われており、さまざまな機能も追加され、より便利に進化している。
しかし、いくら便利になってもすべてが自動化できるわけではないので、トラブルが発生することもある。
今回は、その代表ともいえる収納トラブルについてお伝えしていきたい。
冷蔵庫の収納で起こる問題とは?
冷蔵庫はとても便利で、食品の保存には欠かせない家電製品である。
しかし、それを管理しているのは人間であるため、なかなか完璧とはいかずに問題になることがある。
最もよく見られるのが、整理がきちんとできていないケースではないだろうか。
ついつい詰め込み過ぎると、よく冷えなかったり出し入れがし難い状態になる。
さらに長期間奥の方に入れっぱなしにされると、気が付いたら傷んでいたということが起こりやすい。
こうなってしまう原因は、収納する際のポイントを押さえていないからに他ならない。
冷蔵庫には冷蔵庫にあった収納の基本が存在する。それを知らないでいるとトラブルの元になってしまうので注意してほしい。
それではどんな収納の仕方をしていけば良いのか、これからご紹介していくので参考にしていただきたい。
収納する食材と場所は決めておく
冷蔵庫に収納する食材の置き場所を決めておくことはとても重要になる。
なぜなら、置き場所が変わると整理ができなくなるので、結果的にゴチャゴチャになってしまうからだ。
そればかりではない。同じものをいくつも買ってしまったり、使い切れなくて捨てることになりかねないのである。
そんなムダを避けるためには、同じ種類ごとに分けて、まとめておくのも効果的と言える。
例えばジュースや牛乳などのドリンク類、バターやジャム類、ケチャップやマヨネーズなどの調味料といったように分類し、それぞれの場所を固定してしまうのだ。
小さなものであったりサイズが異なるものは、ケースにまとめて入れておけばいつでもきれいな状態を保つことができる。
そして冷蔵庫の1段目にはコレ、2段目にはコレといった具合に定位置を決めておく。
後は常に同じ場所に戻すように心がければ、使いやすい状態を維持できること間違いなしである。
容量いっぱいに詰め過ぎない
傷んでしまうのを心配するあまり、何でも冷蔵庫に入れてしまわないように気を付けよう。
詰め過ぎは冷蔵庫の消費電力が大きくなるだけでなく、冷やす能力が低下してしまい、逆に傷みやすくなってしまうのだ。
また、いっぱいに詰まっているとに奥に入っているものを見過ごしたり、取り出しにくいといったデメリットがある。
そもそもぎゅうぎゅう詰めの状態だと、いくらきれいに並べても管理が行き届かなくなるのが目に見えている。
ではどうすれば良いかとなるが、入れる量を調整すればOKだ。理想とすれば冷蔵庫の容量の7割程度にしておきたい。
それには冷蔵の必要がないものは入れないのが基本である。
常温で保管できる食品は、なるべく入れないようにしよう。
こうして量を減らせば中のものがしっかり冷やされるので、保存期間を縮める心配をしなくて済む。
それでも冷蔵庫に入り切らないのであれば、買い過ぎているか冷蔵庫が小さいかのどちらかと言える。
そんな時は、買い物の量や冷蔵庫の容量を見直すことをおすすめしたい。
本当は必要ないのに安いからとか、ついでだからといった理由で買い込んでいたら注意しよう。
冷蔵庫の容量は家族一人当たり70ℓ+基本容量170ℓで計算できる。例えば4人家族だったら(70ℓ×4人)+170ℓ=450ℓがおおよその目安となる。
多少の余裕をみてもプラス50ℓ程度と考えておけば良いだろう。
それでも入らない場合は明らかに買い過ぎなので、買うものを選ぶことが必要になる。
入れる順番を間違わないようにする
整然と収納しておくことは大切だが、入れる順番にも気を配りたいものだ。
その順番とは新しいものは奥に入れて、古いものは手前に入れておくことである。
古い食品、特に開封後は傷みやすくなっているので、早めに食べ切ってしまうようにしたいところだ。
しかし、もしも奥に入れていたらどうだろう。うっかり忘れてしまうと、賞味期限が切れてしまう場合もある。
最悪の場合にはカビが生えて、そのまま廃棄といったことになりかねない。
これでは食べ物を粗末にしているのと同じであり、お金も無駄になってしまい実に勿体ない話である。
これを避けるためにも入れる順番を意識して、古いものはいつまでも残さないように心がけていただきたい。
中身が分かるようにラベルを付ける
あなたは収納しているものが何かを覚えているだろうか?
冷蔵庫が大きくなるほど入っているものは増えるので、すべてを把握しきれていないといったケースが少なくない。
特に色付きのケースを使っていたりすると、その中に何が入っているかわからなくなることもある。
そんな時は、一目見てわかるようにラベルを貼っておくのがベストだ。冷蔵庫の中は湿気があるので、できれば耐水性のラベルを使っておくと安心できる。
そして、なるべく大きな文字で見やすいように、はっきりと表示しておきたい。
遠慮がちに小さい文字だと、目を凝らして見なくてはならず、中身が何かを認識するまでに時間が掛かってしまう。
これではせっかく表示しても効果が発揮されないので勿体ない。
表示は分かりやすいように日本語で書くのがおすすめだ。もちろんローマ字や英語の方が分かりやすければ、それでもOKである。
とにかく見やすさを第一に考えて表示をしていただきたい。
また、ケースを使う場合はできるだけ透明のものを使うと良いだろう。中身が分かることで出し入れもしやすくなるからだ。
購入する際には、使い勝手を考えながら選ぶのが最も大切なポイントになる。
定期的にチェックすることも必要
冷蔵庫の中身は常に入れ替わっているものと、そうでないものがある。
そうでないものは長期間入れっぱなしになってしまうことがあるので、定期的にチェックするようにしたい。
この時に掃除を兼ねて、賞味期限やカビが生えていたりしないか確認しておくと安心していられる。
チェックするタイミングだが買い物をした時が好都合で、頻繁に買い物をするようなら、それだけこまめにチェックできるわけだ。
面倒に思えても、せめて1週間に1度は確認して問題が起こらないようにしておきたい。
逆にもっと細かく管理したいのであれば、管理アプリを使ったりノートに書き込んで在庫帳を作っておくのも一つの方法と言える。
何が残っているのか、いつ買ったかが分かるため、傷んで捨てるようなことも減るはずだ。
冷蔵庫に収納しておくためには必ず必要な作業が発生する。それが確認しながら管理していくことである。
そのためには定期的なチェックを怠らないようにして、何が入っているかを把握しておかなくてはならない。
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