”害虫”とは何とも嫌な響きであり、聞いただけで拒否反応を示してしまいそうだ。
読んで字のごとく害をおよぼす虫のことであるが、その被害は物だけにとどまらず人間にも及んでいる。
トランクルームでも害虫による被害を受けているのが現状であり、利用者にとっては解決したい問題の一つと言える。
発生する原因は何で、どのようにしたら良いのか?
対策や予防方法について見ていきたい。
トランクルームに害虫が発生する原因
トランクルームにいる害虫にはどんなものがあるだろうか?
主なものはダニやゴキブリ、そして衣類などを食い荒らすカツオブシムシやイガといったところだ。
これらの害虫が発生する原因は、適した環境をつくってしまっているからである。
高温多湿であったり暗いところを好むことが多いので、トランクルームの中では繁殖や活動が活発になりやすい。
さらに収納スペースの掃除が行き届かず、清潔さにも欠いてしまうのも原因の一つだ。
たとえ屋内タイプであっても、なかなか完璧とはいかないのである。
それに、すべてのトランクルーム会社で防虫対策をしているわけではない。定期的に害虫駆除をしているのは、高品質を心がけている良心的な会社と言える。
したがって害虫の対策は、基本的に自分でおこなうものと考えておいた方が無難かもしれない。
- 害虫は暗く湿気がある所を好む
- 不潔な環境は害虫の楽園になる
- 予防や対策は自分でやるのが基本
被害を受けないための予防方法とは?
防虫剤で害虫の発生を防ぐ
害虫の被害を受けないようにするには予防が最も大切になる。
その対策の一つとして防虫シートを床に敷いたり、防虫剤を使って予防する方法がある。
防虫剤には臭いの有るものと無いものが市販されている。
- エンペントリン(ピレスロイド系)
- パラジクロルベンゼン(パラジクロロベンゼン)
- 樟脳(しょうのう)
- ナフタリン
防虫剤には害虫が卵からかえるのを抑える、成虫を寄せ付けない、あるいは幼虫が荷物を食べるのを抑制する効果がある。
そして使用するときには必ず隙間をつくっておき、防虫剤の成分が行き渡るようにしておくことが大切になる。
薬剤の流れを確保するために、決して詰め込み過ぎないことだ。
防虫剤の成分は上から下へ広がっていくので、荷物の上の方に置くのが基本である。間違っても荷物の下に置いてはいけない。
また混ぜて使うとシミになる可能性があるので、できる限り成分を統一するのが望ましい。
現在は圧倒的に無臭タイプが多いが、効果そのものに差はないと考えて良いだろう。
臭い付きの防虫剤を使った場合は臭い移りが気になるが、風通しの良いところに2日~3日ほど置くと臭いはおさまる。
急ぎの際には扇風機の風やスチームを当てることで消臭効果がある。
定期的に内部の掃除をする
トランクルーム内の清掃は大切である。
半年~1年に1回の定期清掃をおこなうことで、害虫の発生防止に役立ってくれる。
屋内型トランクルームで空調があったとしても、クリーンルームとは違うので、出入りが多ければ意外と埃がたまってしまう。
そんなゴミや埃を掃除機で取り除き、汚れが残っている場合は拭き掃除もしよう。
さらに除菌スプレーを利用するのも良いだろう。
ただし、濡れたままの状態にしたり、湿気が残っているようではいけない。拭き掃除をしたときは空気の流れ道を確保して、早く乾燥させるように心がける。
害虫といっても衣類を食べる虫だけではなく、ダニやゴキブリの発生も考えられる。
ダニは高温多湿を好む傾向が見られ、埃や人間のフケなどを餌としたり、他のダニを食べたりすることもある。
人間を噛んだり、刺したりするだけでなく、アレルギーの原因にもなるので要注意だ。
ゴキブリは外部から入ってくることが多いが、見つけたら早めの駆除が大切になる。
卵を産んだるすると一気に増えてしまうので気を付けたい。また雑食性なので食物だけでなく本まで食べでしまうほど食欲旺盛である。
1匹見つけたら数十匹がどこかに隠れているかもしれない。
したがって本当に大事なものは密閉容器に入れるなどして、害虫被害から守る工夫もしないといけない。
- 定期的な清掃できれいに保つ
- 害虫の餌になる物を置かない
- 大切なものは密閉容器に入れる
もしも発生してしまったらどうする?
もしも害虫が発生してしまったらどうするのが良いだろうか?
まずやらなければならないのが殺虫剤を使って駆除することだ。
効果的なのが燻煙(くんえん)タイプで煙が出るもの、ノンスモークタイプで霧が出るものになる。
屋外型のコンテナタイプの場合は各スペースが完全に区切られているので、他の利用者との問題は起こりにくい。
むしろ密閉しやすいため、心配ならば半年~1年に1回程度の間隔で定期的におこなうと効果的である。
それに対して屋内型トランクルームでは天井が開いていたりするので、他の収納スペースに入り込む可能性が高い。
したがって駆除中に他の利用者に害を及ぼす危険もある。
特に煙が出るタイプでは火災警報器が作動してしまうので要注意だ。
害虫駆除する際には勝手に使ったりせず、必ず管理会社に確認しよう。状況によっては管理会社の方で何等かの対策をしてくれるかもしれない。
個人でおこなうならスプレータイプを使用して吹きかける程度にとどめておく方が良いだろう。
殺虫剤を使った後は掃除をおこなうようにしたい。決してそのままにしておかないように注意してほしい。
害虫の死骸や糞が残っていると新たに害虫を呼び寄せたり、吸い込むと気管支ぜんそくやアレルギーの原因になる。
害虫対策は予防と徹底的な駆除がとても重要になるので覚えておいていただきたい。
自宅と同様にトランクルームもメインテナンスしてあげることで、快適で便利に使いことができる。
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