パソコンはインターネット利用の伸びと共に2000年前後から急速に普及しており、子供から大人まで誰もが使うようになった。
今やどこに行っても必ずといっていいほど見られるアイテムである。
そんなパソコンも、何らかの事情で保管しておかなければならないケースもあるだろうが、トランクルームを利用するのも選択肢の一つだ。
そこで再利用することを前提に、トランクルームでの保管方法や注意点についてお伝えしていきたい。
パソコンを保管しなければならない理由
パソコンを保管しておかなければならない理由は様々あるだろう。
コンピュータの世界は技術の進歩が目覚ましく、2年~3年も経てばスペックが大幅に向上している。
実際には1年ほどで、旧型になることも珍しくないほど変化が目まぐるしい。
この変化は必ずしもパソコン本体だけではなく、ソフトウェアの影響も受けている。
ソフトウェアの機能が上がると、パソコンにも高いスペックが求められる場合があり、何等かの対策をしないと使えなかったりする。
それを改善するため、メモリを増やすなどの対策をするのだが、実際には対応しきれないことが少なくない。
そうかと言って処分してしまうのは勿体ないと考えるのも当然であろう。
また、型落ちしていなくとも、社員の退社によって使われなくなってしまう場合もある。
そこで考えられるのが、予備のマシンとしての利用だ。
もちろん万が一の場合に備えておくわけだが、まだ現役で使えるパソコンならば保管しておいて再利用したいものである。
いずれにしてもいつかは使うという前提があるが、それまでは常に使える状態で保管しておかなければならない。
トランクルームを利用する際の注意
システムの整理をする
まずやっておきたいのが、システムの整理になる。
それには大切なデータ類のバックアップをとっておくことから始めよう。
今は何の問題がなくとも、保管している間に動かなくなったり、データが使えなくなる可能性が考えられる。
あなたにも経験があればわかるが、ハードディスクなどの記憶装置に問題が発生すると、データを取り出すのが困難になる。
専門の業者にお願いしても時間と費用がかかり、最悪の場合には復元ができないこともあるのだ。
それを防ぐ為にも必ずやっておいていただきたい。
次に不要になったソフトウェアを削除しておこう。理由はパソコンの負担を軽減することができるからだ。
必要最低限のものだけを残しておくようにしたい。
そしてインターネットなどの履歴もきれいに消去しておこう。
これはレジストリクリーナーと言われているクリーニングソフトを使えば簡単にできる。
利用については賛否両論があるが、一つ一つやっていたら大変な作業なので、一気に片付けてしまいたいところだ。
終ったらこのソフトも削除しておくと整理できて良いだろう。
本体の掃除をしておく
システムの整理が終わったら、本体の掃除もしておこう。
あなたのパソコンを見てもらえばわかるが、空気の取り入れ口やファンにはたくさんの埃が付いていることがある。
これらをきれいに拭き取ってあげるのだ。
内部に水は使えないのでエアダスターや除電ブラシ、掃除機などを使ってきれいに掃除しておこう。細かいところは綿棒を使うと良い。
マザーボードやグラフィックカードの基板にも結構な埃が付いているはずだ。
可能であればハードディスクやコード類も取り外しておこう。
掃除が終わったらビニールでカバーしておくのだが、その際に乾燥剤や防虫剤を入れておくのを忘れないでほしい。
カバーをする際は、できるだけ隙間ができない状態にしておくのがベストだ。
湿気がこもったり、虫が発生するのを防ぐためだが、これを怠るとパソコンに与える悪影響は大きい。
また、時々は電源を入れいるのが理想的なので、保管中であっても半年~1年に1回程度立ちあげるのが好ましい。
保管に最適なトランクルームを選ぶ
パソコンを保管する場合、どうしても環境が気になってしまうものだ。
では実際にトランクルームを選ぶ際にはどんな点に注意すれば良いだろうか?
まず、大切に保管するためにもっとも大切になるのは温度と湿度の状態と言える。この2点は絶対に疎かにできない。
その理由はパソコンを傷める原因となる結露が発生するからだ。
特に湿度と大きく関係しており、高湿はマザーボードだけでなくハードディスクや電源の内部にまで湿気が入り込んでしまう。
その結果、故障につながるのである。
そうなると理想的なのは屋内型のタイプで、できれば温度と湿度がコントロールされているのがベストだ。
空調を完備したトランクルームについてはトランクルームに空調完備は常識?最適環境のメリットと本当の必要性も参考にしていただきたい。
しかし、あなたの自宅でもずっと空調管理がされているわけでなければ、そこまで神経質にならなくとも大丈夫であろう。
ただし、屋外コンテナタイプでは外気に近い状態なので、湿気には十分に注意する必要がある。
時期的なものもあるが、長期保管の場合は避けた方が無難と言える。
再び使い始める時に気を付けたい点
再び利用を開始する際には、ケースを開けて中の状態を確認しておくようにしたい。
保管前にきれいにしておいたとはいえ、どんな状態になっているのか確認しておくのが無難だ。
虫やカビなどが発生している場合も考えられる。
もし、自分で手に負えないと状態であったなら、業者に依頼して掃除してもらおう。
デスクトップパソコンの場合は比較的簡単にできるが、ノートパソコンでは内部の確認が大変なので、保管時にはきちんと梱包しておくようにしよう。
電源を入れる前には室温になじませておいた方が無難である。
例えば寒いところから、いきなり暖かい部屋に入れたりせず、ワンクッションおいてあげるのがべストだ。または徐々に温度を上げるようにすると良い。
暖房前から部屋に置いておくなどして、極力急激な温度変化を避けることが大切である。
これを怠ると、結露によってショートしたりするので注意してほしい。
パソコンには多くの電子部品が使われているが、意外と温度や湿度に弱いのだ。
再び使用する場合には”いきなり”ではなく、ウォームアップするくらいの余裕は持っておきたいものである。
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